法人口座におすすめの銀行18選を徹底比較!選び方のポイントとは?【2024年10月最新】

法人口座におすすめの銀行ランキング18選

法人口座におすすめの銀行は、次のとおりです。

ただし、各銀行の特徴はそれぞれ異なり、会社によって合う・合わないがあります。

そこで本記事では、法人口座におすすめの銀行を紹介し、各銀行の特徴や評価・口コミも掲載しました。

これらは、中小企業者・小規模企業者にも口座開設しやすく、使いやすい銀行を中心に取り上げています。

(紹介する銀行は、全国銀行協会全国信用金庫協会の会員であり、金融庁の免許・許可・登録等があります。)

個人事業主の法人成り、独立開業された方は、銀行選びにご参考ください。

なお、本記事では、おすすめ18銀行のうち、以下の2行を特におすすめの法人口座として紹介しています。

GMOあおぞらネット銀行住信SBIネット銀行
GMOあおぞらネット銀行ロゴ住信SBIネット銀行ロゴ
書類提出方法web提出web提出
(郵送になるケースも)
必要書類身分証明書
事業確認書類
身分証明書のみ
口座開設スピード最短即日最短翌日
店頭手続不要
審査難易度最低
振込手数料同行:無料
他行:145円 / 件
ATM手数料月5回無料
110円 / 1回
110円 / 1回
ペイジー対応
社会保険料口座振替可能不可
労働保険料口座振替可能不可
ダイレクト納付による納税可能不可
会計ソフト連携主要ソフト網羅
借入難易度最低
詳細詳しく見る詳しく見る
公式サイト公式HP公式HP

私も独立開業して法人を設立しましたが、経験上、創業直後は上記2行のうち1行の法人口座を必ず開設することをおすすめします。

その後、会社の成長に応じて、メガバンク信用金庫地銀の法人口座を開設して、ネット銀行に無いサービスを補うのがおすすめです。

(参考:銀行業態ごとの相対評価、目安表)

ネット銀行メガバンク信用金庫地方銀行
総合評価( 9.0点 )( 7.0点 )( 7.0点 )( 7.0点 )
審査難易度
手数料
サービス
主な対象企業創業1年未満年商10億円以上年商1億円未満年商1~10億円
融資金額の目安~1,000万円数千万円~数百万~数千万円数千万円
銀行業態ごとの相対評価の指標

当サイトでは、次の基準に基づき銀行業態ごとの相対評価をしました。

指標評価内容
審査難易度法人口座開設審査の難易度。以下の点から評価。
独自インタビューによる回答を評価し、審査通過率が高いほど高評価とする。
法人口座の申請にかかる手間。各銀行の公式サイトでの公開情報、及び独自インタビューによる回答を評価し、「必要書類が少ない」「web完結する」「面談が無い」銀行ほど高評価とする。
手数料法人口座の口座維持手数料、振込手数料などの各種コスト。各銀行の公式サイトでの公表値、及び独自インタビューによる回答を評価し、コストがかからない銀行ほど高評価とする。
サービス銀行の法人向けサービス。各銀行の公式サイトでの公開情報、及び独自インタビューによる回答を評価し、融資・為替やその他のサービス、銀行員のサポートなどの指標から、サービスが手厚い銀行ほど高評価とする。

採点の基準(最高10点とする)

  • ◎→4点
  • 〇→3点
  • △→2点
  • ✕→1点

また、おすすめの法人口座の選び方についても紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

おすすめの法人口座の選び方のポイント5選
この記事で分かること
執筆者情報

1988年生まれ
公認会計士税理士

前職では上場会社の経理財務部長として勤務し、現在は経理・財務支援サービス会社を経営しています。
現職・前職では多数の法人口座管理経験があり、経理財務業務と会計業務のフロー構築は得意分野です。

参考_執筆者の法人口座管理経験
  • GMOあおぞらネット銀行
  • 住信SBIネット銀行
  • 楽天銀行
  • 三井住友銀行
  • みずほ銀行
  • 三菱UFJ銀行
  • りそな銀行
  • 愛媛銀行
  • 池田泉州銀行
  • 南都銀行
  • 関西みらい銀行
  • 伊予銀行
  • 三十三銀行
  • 徳島大正銀行
  • 大阪信用金庫
  • 商工組合中央信用金庫

その他、クライアントの会計ツール導入支援や資金調達支援などで、銀行ごとの特徴を経験しています。


目次

法人口座開設におすすめの銀行【厳選2行】

法人口座開設におすすめの銀行は、次の2行です。

GMOあおぞらネット銀行住信SBIネット銀行
GMOあおぞらネット銀行ロゴ住信SBIネット銀行ロゴ
書類提出方法web提出web提出
(郵送になるケースも)
必要書類身分証明書
事業確認書類
身分証明書のみ
口座開設スピード最短即日最短翌日
店頭手続不要
審査難易度最低
振込手数料同行:無料
他行:145円 / 件
ATM手数料月5回無料
110円 / 1回
110円 / 1回
ペイジー対応
社会保険料口座振替可能不可
労働保険料口座振替可能不可
ダイレクト納付による納税可能不可
会計ソフト連携主要ソフト網羅
借入難易度最低
詳細詳しく見る詳しく見る
公式サイト公式HP公式HP

上記の2行は、特に会社設立時(創業時)に開設するのに非常に便利です。

特に審査がオンラインで完結口座開設まで長くても1~2週間程度のスピード感、手数料が安いという最大の特徴があり、忙しくてお金が少ない創業期にはかなり助かります。

さらに、住信SBIネット銀行は代表者の身分証明として「運転免許証」があれば、「必要書類が一切不要」「web申請のみ」で手続きが完了し、最短翌日での口座開設が可能です。

私はどちらの銀行も法人口座を開設しましたが、個人的な意見では、企業直後はどちらか1行を口座を開設しておけば間違いありません。

法人口座におすすめの銀行18選【口コミ評判も紹介】

法人口座におすすめの銀行は、次のとおりです。

以下、それぞれ紹介します。

GMOあおぞらネット銀行

GMOあおぞらネット銀行

GMOあおぞらネット銀行は、口座開設手続と書類提出が全てweb完結するネット銀行です。

口座開設スピードは申請から最短即日であり、審査も銀行の中で最も簡単な部類です。

また、銀行の中でも各種手数料も最も安いため、GMOあおぞらネット銀行を選んでおけば間違いないでしょう。

しかも、法人口座開設から3ヶ月の間は振込手数料が毎月20回無料になります。
(さらに、会社設立1年未満であれば、登記上の設立月から12カ月間、毎月20回無料)

会社設立をすると、役所などへ届出をしたり、取引先との取引(支払)などがすぐに発生します。

法人口座がないとそもそも手続自体ができなかったり、取引先との信用問題(取引が開始できない)にも関わります。

そのため、「手間がかからず、最短即日」で法人口座開設ができるGMOあおぞらネット銀行は非常におすすめです。

さらに、ネット銀行の中でも数少ない「社会保険料・労働保険料口座振替」「ダイレクト納付による納税」に対応している銀行であり、支払機能はネット銀行の中で一番充実しています。

(参考)

その他、「ビジネスローン(借入)」「補助金・助成金申請支援」「ビジネスマッチング」など、創業者支援サービスも充実しているため、口座開設をして損をすることはないでしょう。

基本情報

口座開設の手続きオンラインで24時間365日対応
必要書類はすべてweb提出
口座開設スピード最短即日
審査難易度:最低
バーチャルオフィスOK
固定電話不要
面談不要
振込手数料同行宛て:無料
他行宛て:145円 / 件
ATM手数料月5回無料
110円 / 1回
ネットバンキング利用料無料
支払手続の容易さペイジー
総合振込
定額自動振込
社保口座振替
労働保険口座振替
会計ソフト連携(主要な会計ソフトとAPI連携可能)
マネーフォワード
弥生会計
freee
勘定奉行
TKC会計
借入難易度:最低
2ヶ月以上の入出金明細で審査
事業計画書・決算書不要
電話ヒアリングのみ
借入まで最短2営業日
担保・保証人が不要

GMOあおぞらネット銀行の口コミ・評判

評価GMOあおぞらネット銀行の口コミ・評判
法人口座の必要な機能は十分に揃っていて、メガバンクなどに見劣りしない。
手数料が他の銀行と比べても圧倒的に安くて使いやすかった。
起業したばかりでも審査に通る可能性が高いので、スタートアップに優しいと思った。
アプリが便利でスマホから支払いができるのは便利でした。
メールでの2段階認証があり、セキュリティ面で安心感があった。
法人口座開設が1週間以内でできたので、直ぐに支払ができた。
カスタマーセンターが混んでいると、問い合わせの返事が遅いときがありました。
どのネット銀行もそうですが、給与振込に対応していないのだけどうにかしてほしい。
WEB上で一括振込を行う際に、振込先の名義が口座番号から自動で反映されないのが不便だった

GMOあおぞらネット銀行の評判・口コミ詳細

住信SBIネット銀行

住信SBIネット銀行

住信SBIネット銀行は、店舗訪問なしに法人口座開設がサクッと行えるネット銀行です。

口座開設スピードは申請から2週間程度であり、従来型(店頭型)の銀行の法人口座開設が1ヶ月程度かかることを考えると、早い口座開設が可能です。

また、基本的に口座開設の提出書類は「口座開設確認書」と「身分証明書」の2点のみです。

ただし、代表者の身分証明書として運転免許証があれば、提出書類が無いため郵送も不要であり、最短翌日には法人口座を開設できます。

手数料も全銀行の中でもトップクラスの安さであり、会社運営に必要な機能は一通り揃っているので、最初に法人口座開設する銀行としておすすめできます。

法人口座開設から2ヶ月は振込手数料が月10回無料になるため、非常にお得です。

さらに、「振込優遇プログラム」により、2ヶ月前の「他行宛ての振込件数」の実績に応じて振込手数料が優遇され、最大130円(1件あたり)まで引き下げられます。

その他、創業融資や助成金・補助金支援サービスを提携企業と展開しており、コーポレートカード作成にも対応しているため、非常に万能です。

ただし、社会保険料等の口座振替は未対応というデメリットがあります。

それでも、十分な機能・サービスを備えており、口座開設して損しない銀行です。

基本情報

口座開設の手続きオンラインで24時間365日対応
必要書類の郵送が必要
(ただし、運転免許証があれば、提出書類なし
口座開設スピード2週間程度
(ただし、運転免許証があれば最短翌日
審査難易度:最低
バーチャルオフィスOK
固定電話不要
面談不要
振込手数料同行宛て:無料
他行宛て:145円 / 件
ATM手数料110円 / 1回
ネットバンキング利用料無料
支払手続の容易さペイジー
総合振込
定額自動振込
会計ソフト連携(主要な会計ソフトとAPI連携可能)
マネーフォワード
弥生会計
freee
勘定奉行
TKC会計
借入難易度:最低
一定期間の入出金明細で審査
事業計画書・決算書不要
最短即日の借入
無担保・無保証

住信SBIネット銀行の口コミ・評判

評価住信SBIネット銀行の口コミ・評判
振込手数料が一律145円で安いのがありがたい。振込手数料をかなり削ることができた。
スマホから簡単に振込手続きができるので、外出時の急な支払いのときにも便利だった。
法人口座開設を全てオンラインで完了できるのは良かった。書類の郵送の手間はかかりますが、それでも他の店頭へ行かなければいけない銀行より全然早いです。
スマート認証NEOというセキュリティで、ログインや支払時の安全面が高いと思った。
バーチャルオフィスでも法人口座開設ができた。
メガバンクだとインターネットバンキングの使用料が毎月ごとに数千円かかるけど、ネット銀行は無料なので助かります。
振込手数料が1ヶ月に何回か無料になってくれれば、もっと良いと感じた。
店頭相談が全くできないのは、何だかんだ不便に感じた。
カスタマーサービスへの問い合わせをしたいときに電話がつながりにくい

住信SBIネット銀行の評判・口コミ詳細

楽天銀行

楽天銀行

楽天銀行はオンライン+書類郵送で法人口座が開設可能な銀行です。

審査も他のネット銀行と同様に書類審査のみであり、面談はありません。

口座開設スピードも申請から2週間程度であり、従来型(店舗型)の銀行より早く口座開設することが可能です。

このように、口座開設に手間がかからず、手数料の安いため、創業直後の会社や零細企業におすすめできる銀行です。

ただし、ネット銀行の中で唯一、法人口座の開設に固定電話の登録が必須である点は注意が必要です。

一方で、他のネット銀行と比べて、より規模が大きい企業向けの機能が充実しています。

例えば、給与振込は他のネット銀行ではあまり提供されていないサービスですが、楽天銀行は利用可能です。

また、セキュリティも、IPアドレスを利用したログイン制限やアクセス管理が可能となっています。

そのため、財務担当者に業務を任せたい会社や、従業員数が増えてきた中小企業者にもおすすめできます。

基本情報

口座開設の手続き最短5分でWeb申込可能
必要書類は郵送が必要
口座開設スピード約2週間
審査難易度:最低
バーチャルオフィスOK
面談不要
固定電話必須
振込手数料同行宛て:52円 / 件
他行宛て(3万円未満):150円 / 件
他行宛て(3万円以上):229円 / 件
ATM手数料220~275円 / 1回
ネットバンキング利用料無料
支払手続の容易さペイジー(ただし、国税・社会保険料は未対応)
総合振込
給与振込
定額自動振込
会計ソフト連携マネーフォワード
弥生会計
freee
勘定奉行
借入難易度:最低
インターネット申込
決算書が必要
申込時に税金・社会保険料などの滞納がない
他の金融機関からの借入の返済延滞がない
担保・保証が必要

楽天銀行の口コミ・評判

評価楽天銀行の口コミ・評判
IPアドレスを指定して、登録したIPアドレス以外から銀行操作を受け付けなくさせる機能は便利だった。万が一、出張などでPCを紛失してもリスクを軽減できるので安心感があった。
権限変更の手続きなどがオンラインで直ぐに完了するので便利だった。
ネット銀行としては珍しく給与振込に対応しており、給与の払い漏れが起こらずに済んだ。また、摘要欄の表記を1件1件キュウヨと入力せずに済んだ。
暗証番号を間違えてロックがかかってしまった場合、解除までに時間がかかるのが不便だった。営業日を跨ぐことはないけど、15時に先方に着金を間に合わせたいときは焦りました。
ネット銀行あるあるだと思いますが、担当者がいないので何かトラブルがあった際や相談したい場合などは従来型の店舗がある銀行の方が良いと思いました。

PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)

PayPay銀行

PayPay銀行はオンライン手続で法人口座が開設可能な銀行です。

口座開設スピードは最短3日であり、スピ―ディな口座開設が可能です。

また、審査難易度は低く、手数料はネット銀行の中でも安い水準なので、創業直後におすすめの銀行の1つです。

ただし、法人登記がバーチャルオフィスの場合、他のネット銀行よりは審査が厳しくなります。

なぜなら、「会社実態の確認資料」として「主たる事務所の建物賃貸借契約書(バーチャルオフィス不可)」の提出を求められるからです。

バーチャルオフィスで申請するには、具体的な業務内容が記載された会社HPがあり、かつ、設立後半年を経過している必要があります。

その他、借入は会社の業歴が2年以上が必要であるため、運転資金(借入)が必要な事業を営む人は他のネット銀行の口座開設をおすすめします。

基本情報

口座開設の手続きオンライン完結
必要書類の郵送が必要
口座開設スピード最短3日
審査(難易度:低)
面談不要
固定電話任意
バーチャルオフィスは基本NG
振込手数料同行宛て:55円 / 件
他行宛て:160円 / 件
ATM手数料3万円以上の利用:0円 / 1回
3万円未満の利用:165~330円 / 1回
ネットバンキング利用料無料
支払手続の容易さペイジー
総合振込
定額自動振込
会計ソフト連携マネーフォワード
弥生会計
freee
TKC会計
勘定奉行
借入難易度:最低
インターネット申込
原則、書類不要
会社の業歴が2年以上
担保不要
保証必要

PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)の口コミ・評判

評価PayPay銀行の口コミ・評判
ネットで簡単に開設できてペイジーも利用できるので、創業直後はこれで十分に機能が揃っていると思います。
海外仕向送金・被仕向送金の機能が充実すると嬉しいです。

りそな銀行

りそな銀行

りそな銀行は、法人口座開設に来店不要必要書類はweb提出で済みます。

口座開設も申込から2週間程度で完了するため、口座開設まで平均1ヶ月を要するメガバンク・ゆうちょなどと比較すると、早い口座開設が可能です。

また、従来型(店頭型)の銀行としては珍しく、原則面談不要で口座開設が可能な銀行です。

そのため、都市銀行であるにもかかわらず、法人口座開設は比較的容易に可能な銀行といえます。

基本情報

口座開設の手続き来店不要
必要書類はweb提出
口座開設スピード約2週間
審査難易度:低
原則面談不要
固定電話任意
バーチャルオフィスOK
振込手数料同行宛て:330円 / 件
他行宛て:605円 / 件
ATM手数料0~220円 / 1回
ネットバンキング利用料3,300~7,700円 / 月
(プランにより変動)
支払手続の容易さペイジー
総合振込
給与振込
自動送金
社保口座振替
会計ソフト連携マネーフォワード
freee
弥生会計
勘定奉行
TKC会計
借入りそなビジネスローン(難易度:低
一定期間の預金取引で審査
来店不要
無担保・無保証
最短3営業日で入金

りそな銀行の口コミ・評判

評価りそな銀行の口コミ・評判
他のメガバンクとは異なり、ベンチャー企業にも積極的な融資姿勢を見せてくれて好感が持てた。融資の審査も過去のりそな銀行との取引状況などを考慮してくれるため、長く付き合える銀行だと思った。
企業年金・iDeCo、デビットカード、人材紹介サービスなど、りそな系列のサービスの営業が多かったです。
融資を引き出すのに仕方がないことですが、預金取引は取引先がりそな銀行をあまり利用していないので、メガバンクに比べると取引コストがかかると感じた。

ゆうちょ銀行

ゆうちょ銀行

ゆうちょ銀行の法人口座開設には、店舗による必要書類の提出が必要です。

また、審査通過したとしても、口座開設には申込から約1ヶ月かかってしまうデメリットがあります。

ゆうちょ銀行の審査は貯金事務センターという場所で行われ、特に提出書類の形式面も厳しく審査されるため、少しでも不備があると審査落ちします。

余談ですが、私は前職の仕事で貯金事務センターに書面で問い合わせすることがありましたが、「代表取締役社長」の「社長」が記載漏れ、「建物名の漢字が少し違う」などで、待たされた挙句に差戻しされたことがあります。

そのため、「急ぎ」かつ「確実」に法人口座開設をしたい場合、ゆうちょ銀行はあまりおすすめできません。

一方、振込手数料は(他行宛て)1件当たり165円とネット銀行並みに安いという最大のメリットがあります。

したがって、サブの法人口座として開設する使い方が良いでしょう。

そのほか、法人口座の通常貯金(普通預金)の預入限度額が1,300万円までなので、注意が必要です。

基本情報

口座開設の手続き来店必須
必要書類は店頭提出
口座開設スピード約1ヶ月
審査(難易度:中)
原則面談不要
固定電話必須
バーチャルオフィス可能
振込手数料同行宛て:100円 / 件(月5回無料)
他行宛て:165円 / 件
ATM手数料無料
ネットバンキング利用料550~1,100円 / 月
別途契約料金5,500円~11,000円
(プランにより変動)
支払手続の容易さペイジー
総合振込
給与振込
自動振込
社保口座振替
会計ソフト連携マネーフォワード
freee
弥生会計
TKC会計
勘定奉行
借入サービスなし

ゆうちょ銀行の口コミ・評判

評価ゆうちょ銀行の口コミ・評判
ゆうちょ銀行同士であれば、回数制限はあるが振込手数料が無料なのが良い。他行宛てでも、他の銀行より手数料が低めなので使いやすい。
法律などの制限のためか、融資サービスが一切ないのが不便。また、法人口座も1,300万円までしか預金ができないので、会社が成長してきたら使いづらくなる。

みずほ銀行

みずほ銀行

みずほ銀行は法人口座開設に来店不要で、web申込書類郵送で口座開設手続ができる銀行です。

ただし、口座開設審査で面談(web面談可)は必須となります。

もちろん、来店での口座開設手続・面談をすることも可能です。

口座開設スピードはメガバンクの中では早く、申請から1~2週間程度で法人口座を持つことができます。

また、メガバンクの中では創業直後の会社に優しく、スタートアップ支援に力を入れています。
(ただし、創業者の信用・実績が重視される)

そのため、(取引先の都合等で)メガバンクの法人口座が必要な場合、みずほ銀行は狙い目です。

基本情報

口座開設の手続き来店不要
店頭手続も可能
面談必須(店頭・web)
面談後の書類郵送が必要
口座開設スピード1~2週間
審査難易度:中
面談必須
固定電話任意
バーチャルオフィス可能
振込手数料同行宛て:0~440円 / 件
他行宛て(3万円未満):490円 / 件
他行宛て(3万円以上):660円 / 件
ATM手数料0~220円 / 1回
ネットバンキング利用料5,500~22,000円 / 月
別途契約料金27,500円~55,000円
(プランにより変動)
支払手続の容易さペイジー
総合振込
給与振込
自動送金
社保口座振替
会計ソフト連携マネーフォワード
freee
弥生会計
勘定奉行
TKC会計
借入(難易度:高)
多種多様な融資サービスを提供
スタートアップを積極支援
特にイノベーション企業支援に注力

みずほ銀行の口コミ・評判

評価みずほ銀行の口コミ・評判
創業して数年の間もない会社ですが、営業担当の人が積極的に情報提供や融資等の提案をしてくれた。
ビジネスマッチングや将来の設備投資やM&Aに向けての助言、審査部の説得ポイントなどを営業の人が教えてくれる。銀行員の人が優秀。
ベンチャー企業で積極的に融資を検討してくれましたが、借入の継続審査は少し難易度が高いと感じました。

三井住友銀行

三井住友銀行

三井住友銀行の法人口座開設は、web上で口座開設手続と書類提出が完結できる銀行です。
法人口座開設の面談は、電話か店頭で行われます。

ただし、「書類記載の住所に部屋番号・ビル名が無い」や「バーチャルオフィス」の場合は、webで事前申込の上、店頭での手続きが必要になります。

なお、法人口座開設のスピードは、申請から約1ヶ月かかってしまうため、余裕をもって早めに申請する必要があります。

また、振込手数料が660円(他行宛て1件当たり)掛かってしまうのがネックです。

一方、三井住友銀行はSMBCグループの一員として様々な法人サービスを提供しており、例えば、次のようなサービスがあります。

  • スタートアップ支援
  • ビジネスマッチング
  • ビジネスカード
  • ファクタリング
  • M&A
  • 企業型確定拠出年金
  • 上場支援
  • BPOソリューション
  • オーナー社長個人への各種サービス

これらのサービスは、銀行員の人が優秀なので、会社の状況・ステージに応じた提案をしてくれます。

そのほか、相当な得意先になれれば、社長への資産運用・相続対策・事業承継などのサービス提案もあります。

ただし、上記のサービスは会社がある程度の規模に成長してから利用するものが多いです。

したがって、三井住友銀行は「業績が伸びてきたタイミング」で取引を始める(法人口座を開設する)のが良いでしょう。

基本情報

口座開設の手続き来店不要
書類はweb提出(郵送も可能)
面談あり(電話・店頭)
口座開設スピード約1ヶ月
審査(難易度:中)
面談あり
固定電話任意
バーチャルオフィス可能
振込手数料同行宛て:110円~440円 / 件
他行宛て:495円~660円 / 件
ATM手数料0~330円 / 1回
ネットバンキング利用料0~22,000円 / 月
別途契約料金0円~55,000円
(プランにより変動)
支払手続の容易さペイジー
総合振込
給与振込
自動送金
社保口座振替
(インターネットバンキングのプランによる)
会計ソフト連携マネーフォワード
freee
弥生会計
勘定奉行
借入(難易度:高)
創業直後の融資は厳しい
中小企業向け融資でも業歴2年以上必要
実績が付いてくると、営業の提案・サポートが豊富

三井住友銀行の口コミ・評判

評価三井住友銀行の口コミ・評判
スタートアップ企業にも積極的に融資をしてくれたり、企業価値の向上につながるビジネスマッチング、M&Aなど提案を色々してくれた。
SMBC系列のサービスの提案や、新しい事業のヒント、マクロ経済のトレンドなどを教えてくれるので、物凄く良い。
頭取の方針でスタートアップ・ベンチャー企業への支援が充実しており、融資の相談も受けてくれる。
全般的に手数料が高いのがネック。インターネットバンキングは使いやすいもののとにかく手数料が高い。

千葉銀行

千葉銀行

千葉銀行は法人口座開設の際、必ず店舗で手続きを行う必要があります。

一方、口座開設は数日以内に完了するので、審査さえ通過すればすぐに法人口座を利用できます。

その代わり、会社設立直後の審査難易度は高いため、事業計画書や事業拠点(バーチャルオフィスは厳しい)をしっかり準備しておかなければなりません。

なお、千葉銀行の支店や営業部は、千葉県以外に東京23区(北千住・錦糸町・深川・秋葉原・新宿・品川・三越前)にもあります。

千葉銀行は、数ある地銀の中でも売上規模や預金残高でトップ3に入る銀行です。

そのため、東京都に事業拠点がある会社にも、千葉銀行の法人口座開設をおすすめできます。

基本情報

口座開設の手続き来店必須
必要書類は店頭で提出
口座開設スピード最短数日
審査難易度:高
振込手数料同行宛て:0~330円 / 件
他行宛て:385円~550円 / 件
ATM手数料220円 / 1回
ネットバンキング利用料2,200円~ / 月
支払手続の容易さペイジー
総合振込
給与振込
定期自動送金
社保口座振替
会計ソフト連携マネーフォワード
freee
弥生会計
TKC会計
勘定奉行
借入(難易度:中)
ちばぎん地方創生融資制度
事業計画書必須
千葉県に隣接する地域での操業が必要
代表者の保証必要
東京都の会社への融資実績あり

千葉銀行の口コミ・評判

評価千葉銀行の口コミ・評判
評価なし口コミなし

関西みらい銀行

関西みらい銀行

関西みらい銀行は、法人口座開設の手続に来店不要で、原則面談なしで口座開設を行うことが可能です。

口座開設の早さは、申請から約1週間で法人口座の開設が可能です。

また、関西みらい銀行は地銀ですが、本社がバーチャルオフィスでも申請できるのが特徴です。

ただし、関西みらい銀行が指定する「大阪の特定地域に本社が無い」場合、店頭手続が必須になります。

なお、関西みらい銀行は、大阪と大阪周辺の都道府県に加えて、東京都(新橋)にも支店があります。

そのため、東京周辺で事業を行っている人でも、関西みらい銀行の法人口座開設が可能です。

また、関西みらい銀行はりそなホールディングスの傘下であるため、りそな銀行と遜色ないサービスを受けることが可能です。

基本情報

口座開設の手続き来店不要
原則面談なし
必要書類はPDFで提出
大阪の特定地域に本社が無い場合、店頭必須
口座開設スピード約1週間
審査(難易度:中)
条件を満たすと面談不要
バーチャルオフィスOK
振込手数料同行宛て:0~330円 / 件
他行宛て:605円 / 件
ATM手数料0~220円 / 1回
ネットバンキング利用料2,200円~5,500円 / 月
(プランにより変動)
支払手続の容易さペイジー
総合振込
給与振込
自動送金
社保口座振替
会計ソフト連携マネーフォワード
freee
弥生会計
TKC会計
勘定奉行
借入(難易度:中)
関西みらいビジネスローン
最短3営業日で借入
来店不要
無担保・無保証

関西みらい銀行の口コミ・評判

評価関西みらい銀行の口コミ・評判
審査スピードが早くて助かります。
子会社の大阪本社に借入がありますが、親会社(東京)にも出張で挨拶や提案に来てくれた。
ネット銀行と比較すると手数料が高い

SBI新生銀行

SBI新生銀行

SBI新生銀行の法人口座開設は、店頭で手続きを行う必要があります。

口座開設スピードは申請から2週間と遅くはないですが、面談必須であり、審査難易度は高いです。

その代わりサービスは充実しており、特に融資関連は専門性のある様々な商品が提供されています。

また、インターネットバンキングの手数料も比較的リーズナブルであり、他行にはない独特の融資サービスを提供しており、中には「ベンチャー企業向けファイナンス」もあります。

そのため、専門性の高い融資サービスや手厚いサポートを求める会社に、SBI新生銀行はおすすめできます。

基本情報

口座開設の手続き来店必須
必要書類は店頭提出
口座開設スピード約2週間
審査(難易度:高)
面談必須
振込手数料同行宛て:無料
他行宛て:220~550円 / 件
ATM手数料サービスなし
ネットバンキング利用料1,100円~3,300円
(プランにより変動)
支払手続の容易さ総合振込
給与振込
社保口座振替
会計ソフト連携マネーフォワード
freee
弥生会計
TKC会計
勘定奉行
借入(難易度:高)
創業直後や小規模事業には不向き
特定の大型プロジェクトファイナンスサービスが特徴的
ベンチャー企業向けファイナンス(CB)もある

SBI新生銀行の口コミ・評判

評価SBI新生銀行の口コミ・評判
評価なし口コミなし

横浜銀行

横浜銀行

横浜銀行の法人口座開設は、約2~3週間で行うことが可能です。

法人口座開設の審査手続きは、書類提出も含めて全てwebで申請することが可能です。
(一部web口座開設に対応していない店舗があるため、銀行の口座開設案内に注意してください)

ただし、書類審査後は面談必須で店舗で行う必要があります。

なお、横浜銀行は神奈川県の会社から一番選ばれている銀行ですが、東京・大阪にも支店があり、神奈川県以外の企業も法人口座開設が可能です。

特徴としては、創業者向けの支援サービスを提供しており、 法人設立5年未満の創業者には「創業サポートパック」のサービスで手数料が一定期間無料になります。
(ただし、横浜銀行との取引が少ない場合、本店口座開設が必要)

そのため、神奈川県を中心に事業を行う会社であれば、メインバンク候補として法人口座開設するのもおすすめです。

基本情報

口座開設の手続き資料はweb提出
店舗面談が必須
口座開設スピード2~3週間
審査(難易度:中)
面談必須
バーチャルオフィス可能
固定電話任意
振込手数料同行宛て:0~330円 / 件
他行宛て:385~550円 / 件
ATM手数料110~220円 / 1回
ネットバンキング利用料2,200円
支払手続の容易さペイジー
総合振込
給与振込
自動送金
社保口座振替
会計ソフト連携マネーフォワード
freee
弥生会計
TKC会計
勘定奉行
借入ビジネスコネクトローン(難易度:中)
決算書不要
手続はオンライン完結
最短2営業日で入金
無担保・無保証
一定期間の預金取引が必要

横浜銀行の口コミ・評判

評価横浜銀行の口コミ・評判
評価なし口コミなし

城南信用金庫

城南信用金庫

城南信用金庫は、全国の中でも有数の規模を誇る信用金庫です。

(参考:マーケティング・データベース「信用金庫の預金残高ランキング」)

法人口座開設の手続きは店頭で行う必要がありますが、口座開設は1~2週間な早さがあります。

メガバンクや地銀より「振込手数料が安く」かつ「口座開設がしやすい」ため、創業直後の法人口座として有力な選択肢の1つです。

ただし、信用金庫は取引に地域的な繋がりが重視されるため、バーチャルオフィスだと審査が厳しくなる傾向があります。

信用金庫は地域密着型の金融機関で営業担当者も丁寧な対応のため、経営相談や資金繰り相談を積極的にしたい人にはおすすめです。

ただし、城南信用金庫は以下のとおり「法人口座開設の条件」が定められ、条件に当てはまらない人は口座開設できません。

信用金庫の法人口座開設の条件
  • 営業地区内に住所または事業所を有する事業者
  • 従業員数300人または資本金9億円以下の事業者

※城南信用金庫の営業地域

東京都全域、神奈川県川崎市・横浜市・相模原市・大和市・厚木市・海老名市・座間市・ 藤沢市・伊勢原市・綾瀬市・平塚市・秦野市・茅ヶ崎市・鎌倉市・高座郡・愛甲郡

基本情報

口座開設の手続き来店必須
必要書類は店頭提出
口座開設スピード1~2週間
審査(難易度:中)
面談必須
バーチャルオフィスは難しい
振込手数料同行宛て:0~220円 / 件
他行宛て:264~440円 / 件
ATM手数料110~220円 / 1回
ネットバンキング利用料1,100円~3,300円
(プランにより変動)
支払手続の容易さペイジー
総合振込
給与振込
自動送金
社保口座振替
会計ソフト連携マネーフォワード
freee
弥生会計
勘定奉行
借入(難易度:高)
城南中小企業会計活用・応援ローン
業歴2年以上で経常利益を計上していることが必須
中小企業の会計ルールの順守が必須
※ 融資は原則として信用金庫への出資金支払が条件

城南信用金庫の口コミ・評判

評価城南信用金庫の口コミ・評判
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福岡銀行

福岡銀行

福岡銀行は、「申請書類の提出」と「法人口座開設の面談」がwebで完結するため、手続きに手間がかからない銀行です。

口座開設の早さは申請から1~2週間であり、メガバンクより口座開設しやすいのが特徴です。

そのため、信用金庫以外で口座開設をしたいと考えている人におすすめできます。

また、福岡銀行は「九州地区の企業のメインバンク率」が1位ですが、東京・大阪・名古屋にも支店があり法人口座を開設することが可能です。

この点、福岡銀行は地方銀行の中でも預金残高(銀行規模)トップ5に入っており、創業者向けの各種サービス・融資制度も充実しているため、九州地区の企業以外が作るにも悪くはない銀行です。

基本情報

口座開設の手続き基本、来店不要
窓口でも手続可能
資料はweb提出
web面談あり
口座開設スピード1~2週間
審査(難易度:中)
面談必須
バーチャルオフィスOK
振込手数料同行宛て:0~110円 / 件
他行宛て:330~550円 / 件
ATM手数料0~220円 / 1回
ネットバンキング利用料1,430円~4,000円
(オプションにより変動)
支払手続の容易さペイジー
総合振込
給与振込
自動送金
社保口座振替
会計ソフト連携マネーフォワード
freee
弥生会計
TKC会計
勘定奉行
借入(難易度:中)
創業支援として「ふくぎん創業サポートパック」で融資相談可能。

福岡銀行の口コミ・評判

評価福岡銀行の口コミ・評判
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三菱UFJ銀行

三菱UFJ銀行

三菱UFJ銀行の法人口座開設の手続きは、原則webで完結します。

必要書類もwebで提出可能であるため、口座開設の手間はそれほどかかりません。

また、一般的な銀行の序列では三菱UFJは1番であるため、取引先の支払口座に指定されることも多いと思います。

そのため、振込手数料や取引先の信用などを考慮して「とりあえず法人口座(普通預金)を開設してみる」のが良いでしょう。

ただし、web面談は必須であり、法人口座開設には申請から1ヶ月~1ヶ月半かかるのがネックです。

口座開設にかかる時間は、おそらく全銀行の中でも一番かかるため、スピード開設するには不向きです。

一方、インターネットバンキングの利用料は月額1,760円と相当リーズナブルですが、(私の利用した経験では)操作画面が見づらく、操作性も他行に比べると「古いシステム」という印象です。

さらに、融資は全銀行の中でも最高クラスの難易度を誇るため、ビジネスローン(Biz LENDING)以外の借入はあまり期待できません。

創業企業から見たメガバンクの「スタートアップ企業向けのサービス」という点では、体感で明らかに三井住友銀行・みずほ銀行と一線を画し、三菱UFJは消極的です。

そのため、法人口座(普通預金口座)の開設自体はそこまで難しくないですが、借入をしたい場合は他の銀行(信金・地銀)の法人口座取引を優先させることをおすすめします。

基本情報

口座開設の手続き原則、webで完結
必要書類はweb提出
web面談必須
口座開設スピード1ヶ月~1ヶ月半
審査(難易度:中)
面談必須
バーチャルオフィスOK
固定電話不要
振込手数料同行宛て:110~330円 / 件
他行宛て:484~660円 / 件
ATM手数料110~220円 / 1回
ネットバンキング利用料1,760円 / 月
支払手続の容易さペイジー
総合振込
給与振込
定額自動送金
社保口座振替
会計ソフト連携マネーフォワード
freee
弥生会計
TKC会計
勘定奉行
借入(難易度:中)
オンライン融資サービス「Biz LENDING」
入出金データ等を基にAIが審査
一定期間以上の入出金履歴が必要
面談不要
最短2営業日で入金
1,000万円まで借入可能

三菱UFJ銀行の口コミ・評判

評価三菱UFJ銀行の口コミ・評判
創業時に、意外と法人口座をすんなり持つことができた。
最近は銀行の方針転換もあり、徐々にスタートアップや中小企業に力を入れ始めている。
新規営業に力を入れているらしく、よく銀行が提案に来てくれる。ただし、審査は厳しくメガバンクの中でもまだ伝統的な銀行という感じがする。
ビジネスマッチングなどの提案を頂けるものの、他行に比べると親身になって成約に向けて動いてくれる感じが乏しかった。
BizSTATIONが使いにくい。他の銀行と比べると、極端な表現で「Windows95」みたいな画面。
伝統的な業種(製造業など)には積極的な融資をするが、IT・ソフトウェア、AIなど新興企業やサービス自体が新しい業種には融資審査が厳しすぎると感じた。

イオン銀行

イオン銀行

イオン銀行は、「店舗型銀行」と「ネット銀行」の特徴を兼ね備えたハイブリッド型の銀行です。

そのため、口座開設や融資の審査を受ける際には、店舗での手続きが必要になります。

なお、法人口座の開設は、web申請後から約3週間を要します。

審査は原則として対面の面談が必須で、フリーメールや携帯キャリアのメールアドレスではweb手続きができません

ただし、口座開設の手続きは簡単ですので、イオン銀行の法人営業部がある東京・大阪に拠点を置く企業は、イオン銀行の法人口座開設の検討をしても良いでしょう。

また、給与振込や社会保険料の口座振替が利用可能であり、基本的な機能が揃っているため、特段不便を感じません。

ただし、ネットバンキング利用料が月額2,200円の負担になり、API連携に対応する会計ソフトが少ない点はデメリットです。

基本情報

口座開設の手続き原則対面での手続
事前のweb申請が必要
フリーメールや携帯キャリアメールでは手続不可
口座開設スピード2~3週間
審査(難易度:低)
基本面談あり
固定電話任意
バーチャルオフィス可能
振込手数料同行宛て:無料
他行宛て:220~440円 / 件
ATM手数料0~110円 / 1回
ネットバンキング利用料2,200 / 月
支払手続の容易さペイジー(ただし、税金不可)
総合振込
給与振込
社保口座振替
会計ソフト連携マネーフォワード
freee
弥生会計
借入(難易度:高)
ビジネスローンなどの商品がないため、全て個別の融資判断。
一般的な必要書類は…
借入申込書
事業計画書(返済計画書)
決算書・試算表
※ 事業が農業の場合「アグリローン」の優遇あり

イオン銀行の口コミ・評判

評価イオン銀行の口コミ・評判
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セブン銀行

セブン銀行

セブン銀行は法人向けの店舗がなく、「売上金入金サービス」の利用者のみが法人口座(普通預金)を開設できる仕組みとなっています。

少し他の銀行と毛色が違いますが、店舗型ビジネスを創業している会社にとって、おすすめできる独特のサービスを展開しています。

また、法人口座の振込手数料は1件あたり165円とリーズナブルで、給与振込の機能まで備えています。

そのため、支払が頻繁に発生する店舗型事業を展開している会社におすすめできる銀行です。

売上金入金サービス

店舗型ビジネスを展開する事業者向けで、営業終了後に複数店舗の現金売上を銀行口座に入金できるサービスです。

各店舗の責任者が専用の入金カードを使って現金を法人口座へ預入するため、オーナーは各店舗の1日分の現金売上を効率よく集金できます。

特徴としては、セブンイレブンの店内に設置されたセブン銀行ATMを利用し、24時間いつでも入金が可能な点です。

これにより、夜間金庫を利用する手間を削減し、店舗に現金を置きっぱなしにするリスクを回避できるため、安全性を確保するために利用されています。

基本情報

口座開設の手続き非公開
法人口座開設は「売上金入金サービス」の利用者に限定
口座開設スピード非公開
審査非公開
振込手数料同行宛て:55円 / 件
他行宛て:165円 / 件
ATM手数料0~110円 / 1回
ネットバンキング利用料6,600 / 月
支払手続の容易さ給与振込
総合振込
自動送金
会計ソフト連携マネーフォワード
freee
弥生会計
勘定奉行
借入法人向け融資サービスはない

セブン銀行の口コミ・評判

評価セブン銀行の口コミ・評判
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ローソン銀行

ローソン銀行

ローソン銀行は、「店舗型ビジネスを行っている」かつ「ATM入金サービスを利用する」事業者が法人口座を開設することができます。

なお、ATM入金サービスの仕組みは、先述のセブン銀行の「売上金入金サービス」と同様です。

ローソン銀行の法人口座は、主要な会計ソフトとの連携ができず、振込は個別振込しか対応していません。

そのため、ローソン銀行の法人口座は、主に店舗の売上金を集金するための利用目的になります。

一方、ネットバンキング利用料が無料で、振込手数料が1件あたり143円と低価格なため、コスト削減が可能です。

そのため、店舗型ビジネスを展開している法人にとって、入金専用の口座として作成するのにおすすめできます。

基本情報

口座開設の手続きATM入金サービスの申込必須
web申込
書類は郵送
面談不要
口座開設スピード2週間程度
審査(難易度:低)
書類審査のみ
バーチャルオフィス不可
固定電話不要
振込手数料同行宛て:55円 / 件
他行宛て:143円 / 件
ATM手数料0~110円 / 1回
ネットバンキング利用料無料
支払手続の容易さ個別振込のみ
会計ソフト連携主要会計ソフトとの連携不可
借入法人向け融資サービスはない

ローソン銀行の口コミ・評判

評価ローソン銀行の口コミ・評判
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法人口座開設する銀行の選び方のポイント5選

おすすめの法人口座の選び方のポイント5選

法人口座開設する銀行の選び方のポイントは、次のとおりです。

以下、それぞれ解説します。

口座開設のしやすさ

口座開設のしやすさは、銀行選びで最も重要なポイントです。

なぜなら、会社設立直後は1日でも早く法人口座を開設しないと、会社経営に支障が出るからです。

仮に法人口座を開設できていない場合、「資本金の払込」「税務署や年金事務所等の公的機関への届出」「取引先への支払・請求」などが一切行えません。

また、法人口座を開設できないと会社としても信用にもかかわり、融資を受けたりすることができず、資金繰りにも影響を与えます。

このように、法人口座は会社的信用を得たり、健全な会社運営をするために欠かせない存在です。

したがって、口座開設のしやすさは一番大事なポイントです。

この点、全銀行の中でもネット銀行が申請に手間がかからず、審査難易度が一番低く、口座開設も1~2週間以内で完了するので一番早いです。

手数料の安さ

手数料が高いと、1件1件は少額でも月額で集計すると結構な金額になります。

そのため、個人のときと同じく、会社の経費節約・利益の確保といった点で手数料が安い銀行を選ぶのが良いでしょう。

特に、創業直後は手数料が安いネット銀行を選んでおけば間違いないです。

手数料の目安は、ネットバンキング利用料は無料、振込手数料は1件あたり200円以下です。

ただし、注意点があり、会社の成長に伴い銀行から融資などのサポートを積極的に受けたい人は、多少手数料がかかってもサービスを受けたい金融機関の法人口座を使う必要があります。

なぜなら、銀行は融資などのサポートを行うにあたって、次の点を重視するからです。

銀行が重視する点
  • 法人口座の預金残高
  • 他行の預金残高と借入残高の比率(バンクフォーメーション)
  • 法人口座の入出金の取引件数および金額
  • クレジットカードなど系列会社のサービス利用状況

このように、銀行も商売なので自社サービスを利用してくれる(特に会社の入金口座として預金してくれる)企業を優先します。

概ね、会社が持っている「銀行ごとの預金残高・融資残高」の比率に応じてサービスを利用しないと、後々会社が苦しいときに銀行サービスをスムーズに受けられない可能性があります。

したがって、会社の成長に応じて、徐々に手数料が高くても様々な銀行と取引することをおすすめします。

支払手続のしやすさ

支払手続のしやすさは、日常業務を効率化するのに欠かせない要素です。

特に推したいのはペイジーです。

税金や社会保険の支払はペイジーがあるとかなり簡単にサクッと支払手続ができるため、ペイジー対応している銀行を絶対に選ぶべきです。

税理士に依頼するときも、ペイジーがあると業務が相当ラクになります。

そのほか、創業1年後など取引件数や従業員数が増えてきたタイミングで、総合振込データが見やすい銀行や、給与振込に対応している銀行など、支払い目的別に法人口座を開設することもおすすめです。

借入のしやすさ・ビジネスローンの使いやすさ

業種にもよりますが、創業直後でも借入がしやすい銀行を選んでおくことは重要です。

(創業者向けビジネスローンなどがあると良い)

なぜなら、会社経営では預金残高(資金繰り)が一番重要だからです。

会社は赤字でも倒産しませんが、預金残高がゼロになると事業の継続が難しくなります。

そのため、創業直後でも資本金(最初の現金)はなるべく手を付けず、設備投資や運転資金など借入で賄えるものはなるべく銀行から借入するのがおすすめです。

したがって、借入のしやすさから銀行を選ぶ視点も大事です。

会計ソフトとの連携

会計ソフトと連携できないと、会計帳簿を記録する作業(記帳)がとても煩雑になります。

また、税理士に記帳を任せたとしても、チェックしたり記帳する工数がかかってしまうため、税理士報酬が値上がりしてしまうデメリットもあります。

そのため、会計ソフトと連携ができる銀行を選びましょう。

実務上の流れとしては、銀行を選んだ後に、銀行連携に対応する会計ソフトを選ぶことになると思います。

会社設立直後に法人口座を作りやすい銀行3選

会社設立直後に法人口座を作りやすい銀行は、次のとおりです。

銀行法人口座の作りやすさ評価
GMOあおぞらネット銀行( 9.8点 )
住信SBIネット銀行( 9.8点 )
楽天銀行( 8.4点 )
法人口座の作りやすさの指標

当サイトでは、次の基準に基づき各銀行の法人口座の作りやすさを評価しました。

指標評価内容
口座開設速度申請~口座開設までの早さ。各銀行の公式サイトでの公表値、及び独自インタビューによる回答を評価し、口座開設までの時間が早いほど高評価とする。
審査通過率法人口座開設審査の通過率。独自インタビューによる回答を評価し、審査通過率が高いほど高評価とする。
申請の手間法人口座の申請にかかる手間。各銀行の公式サイトでの公表値、及び独自インタビューによる回答を評価し、「必要書類が少ない」「web完結する」「面談が無い」銀行ほど高評価とする。
口コミ評判利用者の口コミ・評判。評判が良いほど高評価とする。ただし、明らかに事実に反する・偏向のある口コミは評価対象から除外する。
私の使用感筆者(ARMS会計株式会社代表:太田昌明)が実際に使用した感想を評価。上記の各指標に誤りがないことの裏付けとしても確認している。

これらの銀行は、審査難易度が相対的に低く、法人口座の開設スピードも2週間以内です。

また、必要書類も少なく、面談や店頭での手続きも不要であるため、法人口座を作りやすい銀行として評価しました。

特に、評価となったポイントは、以下のとおりです。

GMOあおぞらネット銀行

必要書類として、「法人番号の確認書類」「会社概要資料」「事業活動状況が具体的に確認できる書類」があれば、申請が可能です。

基本的に、後述の事業計画書のサンプルに基づいて「事業計画書」を作成できれば、そのほかは困ることなくスムーズに最短即日での口座開設が可能です。

また、口座開設の案内がしっかりしており、初めて会社設立した人でも分かりやすかった点を評価しました。

住信SBIネット銀行

代表者の本人確認書類(運転免許証)のみで口座開設可能な点が高評価のポイントです。

口座開設申請書で「会社沿革(web上で256文字以内で記入)」などがしっかり記述できれば、すぐに審査通過が可能です。

会社HPを作成して、会社・事業概要の説明が作り込めていれば、なお良いでしょう。

楽天銀行

上位2行と比較すると劣りますが、それでも全銀行の中では審査難易度が低いです。

「会社HP(事業実態)」や「外部との取引資料(発注書など)」をしっかり準備していれば、審査に落ちることは基本的にありません。

法人口座の手数料一覧【比較表】

以下、法人口座の手数料一覧比較表です。

結論としては、ネット銀行を選べば一番手数料を安く抑えることが可能です。

なお、銀行の種類(ネット銀行など)は、金融庁HP「銀行免許一覧」を参考にしました。

1件あたり振込手数料(他行宛て)

スクロールできます
ネット銀行都市銀行その他地方銀行信用金庫
GMOあおぞらネット:145円 りそな:605円ゆうちょ:165円千葉:385~550円城南信用金庫
:264~440円
住信SBI:145円みずほ:490~660円SBI新生:220~550円関西みらい:605円
楽天:150~229円三井住友:495~660円横浜:385~550円
PayPay:160円三菱UFJ:484~660円福岡:330~550円

インターネットバンキング利用料(1ヶ月あたり)

スクロールできます
ネット銀行都市銀行その他地方銀行信用金庫
GMOあおぞらネット:無料 りそな
:3,300円~7,700円
ゆうちょ
:550~1,100円
(別途契約料あり)
千葉:2,200円~城南信用金庫
:1,100~3,300円
住信SBI:無料みずほ
:5,500~22,000円
(別途契約料あり)
SBI新生
:1,100~3,300円
関西みらい
:2,200~5,500円
楽天:無料三井住友
:0~22,000円
(別途契約料あり)
横浜:2,200円
PayPay:無料三菱UFJ:1,760円福岡:1,430~4,000円

※利用プランやオプションにより、金額が変化する銀行もある。

ネット銀行でおすすめの法人口座2選

ネット銀行でおすすめな法人口座は、GMOあおぞらネット銀行と住信SBIネット銀行の2行です。

GMOあおぞらネット銀行住信SBIネット銀行
GMOあおぞらネット銀行ロゴ住信SBIネット銀行ロゴ
おすすめ度の評価( 9.7点 )( 9.6点 )
おすすめポイント詳しく見る詳しく見る
当サイトの評価基準

当サイトでは、次の基準に基づき各銀行の法人口座を評価しています。

指標評価内容
口座開設速度申請~口座開設までの早さ。各銀行の公式サイトでの公表値、及び独自インタビューによる回答を評価し、口座開設までの時間が早いほど高評価とする。
審査通過率法人口座開設審査の通過率。独自インタビューによる回答を評価し、審査通過率が高いほど高評価とする。
手数料法人口座の各種手数料。各銀行の公式サイトでの公表値、及び独自インタビューによる回答を評価し、各種手数料が安いほど高評価とする。
ビジネスローンビジネスローンの使いやすさ。各銀行の公式サイトでの公表値、及び独自インタビューによる回答を評価し、ビジネスローンが使いやすいほど高評価。
口コミ評判利用者の口コミ・評判。評判が良いほど高評価とする。ただし、明らかに事実に反する・偏向のある口コミは評価対象から除外する。
私の使用感筆者(ARMS会計株式会社代表:太田昌明)が実際に使用した感想を評価。上記の各指標に誤りがないことの裏付けとしても確認している。

GMOあおぞらネット銀行のおすすめポイント

手数料が銀行の中でも一番安い上、法人口座開設から一定期間は月20回振込手数料が無料になります。

また、「社会保険料口座振替」「ダイレクト納付による納税」「ペイジー」などのサービスをネット銀行の中で一番早くリリースする利便性がおすすめできます。

住信SBIネット銀行のおすすめポイント

住信SBIネット銀行は、とにかく口座開設のしやすさが評価ポイントです。

法人口座開設に必要な書類が「代表者の身分証明書のみ」という必要書類の少なさが評価できます。

さらに、代表者の身分証明書が「運転免許証」の場合、運転免許証以外の書類が不要であり、最短翌日の法人口座開設が可能になります。
(身分証明書の郵送も不要)

また、GMOあおぞらネット銀行と同じく、他行宛ての手数料が145円という手数料の安さもポイントです。

メガバンクでおすすめな法人口座2選

メガバンクは会社規模が年商10億円以上になった場合、多種多様なサービスを受けたいときにおすすめできる銀行です。

そのメガバンクでおすすめな法人口座は、みずほ銀行と三井住友銀行です。

(メガバンク内での相対評価)

みずほ銀行三井住友銀行三菱UFJ銀行
みずほ銀行ロゴ三井住友銀行ロゴ三菱UFJ銀行ロゴ
口コミ評価( 9.5点 )( 9.0点 )( 7.0点 )
口座開設スピード1~2週間1ヶ月1ヶ月~1ヶ月半
口座開設の難易度
振込手数料(同行宛て)0~440円110円~440円110~330円
振込手数料(他行宛て)490円~660円495円~660円484~660円
ネットバンキング利用料5,500~22,000円0~22,000円1,760円
ネットバンキング契約料27,500円~55,000円0円~55,000円無料
融資姿勢(態度)積極的普通消極的
銀行員のサポート対応
詳細詳しく見る詳しく見る詳しく見る

※振込手数料は1件あたりの税込み金額
※振込手数料は、振込金額が3万円未満か3万円以上かで変化する
※ネットバンキング利用料は、1ヶ月あたりの金額
※ネットバンキング利用料および初回契約料は、プランによって変動する
※融資姿勢および銀行員のサポート対応は、スタートアップ企業の立場で評価

口コミ評価(メガバンク内での相対評価)の指標

当サイトでは、次の基準に基づきメガバンクの口コミを評価しました。

指標評価内容
口コミ評判利用者の口コミ・評判。評判が良いほど高評価とする。また、筆者(ARMS会計株式会社代表:太田昌明)個人と接点のある銀行員(元銀行員も含む)の業界内の評判や、ベンチャー企業経営者の感想も考慮する。
私の使用感筆者(ARMS会計株式会社代表:太田昌明)が過去実際に使用した感想を評価。上記の各指標に誤りがないことの裏付けとしても確認している。

メガバンクでの評価のポイントは、銀行員の対応(融資提案・サポート)が主になります。

なぜなら、手数料の安さや、24時間オンライン対応などで勝負すると、ネット銀行に分がありメガバンクの良さが現れないからです。

そのため、メガバンクの評価ポイントとしては、「銀行員」という点に尽きます。

実際に、メガバンクは全国の銀行の中でも極めて優秀な人材が集まっており、「会社の状況」や「経営者の人格」などの細かい情報を全て把握した上で、融資や各種サービスの提案をしてくれます。

その中でも、特に「スタートアップ企業へのサポート」という点で評価をすると、みずほ銀行と三井住友銀行がおすすめという結果になりました。

なお、三菱UFJ銀行は、スタートアップ企業の支援に力を入れ始めていますが、まだベンチャー企業界隈では評判がイマイチだったため、次点としました。

※融資の注意点として、一般的にメガバンクとの取引は年商10億円以上からと言われています。
(ただし、一部ビジネスローンやスタートアップ融資プログラムなどを除く)

信用金庫の法人口座がおすすめのケース

信用金庫の法人口座は、小規模の会社が積極的に借入を行いたい場合におすすめできます。

なお、銀行業界の一般論として、年商1億円未満の場合は信用金庫から融資を受けるべきと言われています。
融資金額の目安は数百万円~数千万円です。

なせなら、信用金庫はメガバンクや地銀と比較して、審査が柔軟であるため借入がしやすく、少額から実行可能だからです。

この点、メガバンクや地銀だと銀行内部のルールや裁量権の関係により審査が厳しくなり、また審査にかかる時間も長くなる傾向があります。

そのため、個人事業主から法人成りする人や小規模な会社が借入を行いたい場合、信用金庫の利用をおすすめします。

また、信用金庫にお願いをすれば営業担当者が付くこともあり、担当者が毎月訪問して資金繰りや経営のアドバイスをしてくれる可能性も高いです。

ただし、振込手数料やネットバンキング利用料が高いため、ネット銀行と併用することをおすすめします。

参考:信用金庫の制度

ざっくり説明すると、信用金庫は地域の中小企業の発展を目的とし、地域の中小企業の発展を通じて地域社会を活性化する目的があります。
(参考:一般社団法人全国信用金庫協会「信用金庫の制度」)

そのため、一般の銀行とは異なり、法人口座開設の条件が限定されています。

信用金庫の法人口座開設の条件
  • 営業地区内に住所または事業所を有する事業者
  • 従業員数300人または資本金9億円以下の事業者

地方銀行の法人口座がおすすめのケース

地方銀行(地銀)は、簡単に説明するとメガバンク信用金庫の中間に位置する金融機関です。

そのため、年商が1億円以上10億円未満の会社や、地銀の本店が所在する地域に縁のある企業に使いやすく、おすすめできる法人口座です。

また、地銀は信用金庫と異なり営業エリアの制限がなく、地元以外に東京都などの首都圏にも支店を構えていたりします。

これには、地銀として新たな顧客を開拓したり、取引(口座開設・融資・ビジネスマッチングなど)を通じた地元経済の活性化させる狙いがあります。

そうした理由により、地元企業だけではなく、次のような企業も地銀を有効活用することが可能です。

  • 地方に支店を構えている、首都圏に本店がある企業
  • 「地銀の本店がある都道府県出身」の経営者・財務担当者がいる企業

例えば、企業の担当者が地銀の営業担当者とコネクション(同じ学校の出身だったり、同じ地域出身などの接点)を持っていると、融資等の便宜を図ってくれる場合があります。

実際に目撃した限り地方の繋がりは相当強いため、どの銀行の法人口座を持つか迷う場合、地元の銀行の口座を持つのも有効な選択肢になります。

なお、本章では都市圏以外を「地方」と定義しています。
(参考:国土交通省「都市圏と地方の定義」)

法人口座の審査を通りやすくするポイント

法人口座の審査を通りやすくするポイントは、次のとおりです。

以下、それぞれ解説します。

法人口座開設の必要書類を準備する

法人口座を開設するのに必要な書類は次のとおりです。

法人口座開設の必要書類
  • 法人口座開設申込書(各銀行の様式に従う)
  • 代表者の身分証明書
  • 許認可証(該当ある場合)
  • 登記簿
  • 印鑑登録証明書
  • 実質的支配者の該当者であることを確認できる書類(株主名簿・定款など)
  • 事業計画書
  • オフィスの賃貸借契約書(バーチャルオフィス契約書)
  • 公共料金の領収書
  • その他事業内容確認書類(会社パンフレット・契約書・納品書・発注書など)

※銀行により多少の誤差がある可能性があります

銀行は厳しい法律で「マネーロンダリング」や「テロ資金供与」などを防止するため、会社や代表者のことを審査します。

その審査を銀行が行うため、法人口座を開くためには上記書類を準備する必要があります。

よくある審査落ちの原因として、例えば「登記簿記載の代表者情報」と「身分証明書の代表者情報」の相違などの書類不備が結構あります。

そのため、書類同士の記載にそれぞれ相違や記入誤りがないようにすれば、審査落ちの確率を大分減らせます。

ただし、ほとんどの書類は会社設立の過程や営業開始に伴って自然に会社で管理する書類のため、新しく作る書類はほぼないので安心してください。

なお、事業計画書については後述で解説します。

(参考:全国銀行協会「マネーロンダリング、テロ資金供与対策」)

事業計画書を作る

事業計画書は融資だけではなく、法人口座開設にも非常に重要です。

そのため、任意提出の書類だったとしても、事業計画書を提出した方が審査通過率が上がります。

以下、参考として事業計画書・会社概要のサンプルを用意しました。
(ファイル形式や文言自体は多少の加工・改変をしていますが、私がGMOあおぞらネット銀行に法人口座を開設したときのものです)

なお、GMOあおぞらネット銀行のExcelフォームについてはweb公開されているので、誰でも取得することが可能です。

事業計画書の作成ポイントは次のとおりです。

事業計画書の作成ポイント
  • 代表者の職務経歴を詳しく書く
  • 会社のビジョン・理念・目的を言語化する
  • 事業内容や商品・サービスについて詳細に書く
  • 生産方法・仕入方法などを書く
  • 集客方法を書く
  • 資金調達計画を書く

利益計画とその裏付け説明が大事ですが、ポイントは裏付けとなる会社事業内容や代表者について詳しく書くことです。

なぜなら、先述のとおり銀行は法人口座を悪用する人を断固拒否するため、法人口座を開設する人の「会社実態」「事業の存在」を見て「反社じゃないと信用できるか」の確認をしたいからです。

その確認にあたり、反社ではない担保となるのが「代表者の人格・経験」と「事業について実行計画をどれだけ考えているか」であり、それを示すのが事業計画書になります。

また、銀行としては、法人口座を開設したのに利用されないと管理コストだけがかかってしまいます。

そのため、法人口座を開設した会社が稼いで存続し、法人口座を利用してくれそうかを事業計画書で判断します。

(これが、より多くの固定費がかかる店舗型の銀行、特にメガバンクの審査が厳しくなる理由です)

以上のため、事業計画書を作れば、法人口座開設の審査通過率は上がると言えます。

会社設立時の資本金の額を増やす

会社設立時の資本金の額を増やすと、法人口座の審査通過率が上がる傾向にあります。

なぜなら、資本金の額(自己資金)が大きいと信用力が上がるからです。

仮に資本金1円の状態で法人口座開設を申し込むと、一般的に銀行は「本当に事業をする気があるのか」「詐欺に利用するペーパーカンパニーじゃないのか」と疑問を持ちます。

そのため、資本金は会社の資金計画を考えて、事業に必要な金額(運転資金3~6ヶ月分など)を入れるようにしましょう。

なお、私は運転資金が要らない事業を営んでいますが、資本金は100万円以上入れた方がよいというのが一般的なため、何もしなくても1年は会社資金が持つように250万円を資本金としました。

ただし、資本金が1,000万円を超えると「消費税の課税事業者」に該当するので注意してください。

バーチャルオフィスを避ける

昨今、バーチャルオフィスでも会社を作ったり、法人口座開設をすることが一般的になりました。

そのため、「バーチャルオフィス不可」という銀行はかなり少なくなっています。

ただし、それでもバーチャルオフィスだと事業実態の確認ができないこともあるため、審査通過率を少しでも上げたい場合にはバーチャルオフィスを避けるべきです。

銀行は会社に何かあった場合にオフィス訪問しますが、バーチャルオフィスだと逃げられやすいと感じるためです。

固定電話を設置する

バーチャルオフィスと同様に、携帯電話(スマートフォン)が当たり前の世の中になったため、固定電話も必須ではない銀行が多いです。

ただし、それでもバーチャルオフィスのときと同様に、少しでも社会的信用力を上げて審査通過率を高めたい場合には、固定電話を準備しましょう。

固定電話があると、そこの住所にオフィスがあり、ちゃんと事業を行っていると銀行に判断されやすくなるため。

会社HPを準備する

会社HPは必須ではありませんが、HPがあると社会的信用力が高まり、会社実態や事業内容を説明する補足資料の1つになります。

なお、会社HPには以下のような情報を掲載すると良いでしょう。

会社HPに記載する内容
  • 会社概要
  • 事業内容
  • 資本金の額
  • 提供している商品・サービス
  • 代表者経歴
  • 会社住所
  • 電話番号など連絡先

法人口座開設に関するよくある疑問・回答

法人口座開設に関するよくある疑問・回答をまとめました。


法人口座を作るならどこがいい?

法人口座を作るなら、GMOあおぞらネット銀行がおすすめです。

なぜなら、法人口座開設の難易度が低く、振込手数料などのコストも低く抑えられるからです。

また、GMOグループは創業したばかりの人に役立つ情報発信やサービスを提供しているため、私もGMOあおぞらネット銀行の法人口座を開設しました。

法人口座はなぜ厳しいのですか?

先述のとおり、マネーロンダリングによりテロリストなどへ資金が流れないように法律の規制(犯罪による収益の移転防止に関する法律)があります。

そのため、銀行も法人口座を開設を厳しく審査する必要があり、法人口座の審査は厳しくなります。

ただし、いわゆる「反社」ではないことを審査で証明すれば、法人口座を作ること自体はそこまで難しくはありません。

特に、ネット銀行は法人口座を開設する人が法令を遵守していれば、そこまで振るい落とすという審査はしないため、審査がゆるいと言えます。

(参考:金融庁「金融機関におけるマネロン・テロ資金供与・拡散金融対策について」)

法人口座を開設するのに簡単な銀行はどこですか?

法人口座を開設するのに簡単な銀行は、GMOあおぞらネット銀行住信SBIネット銀行です。

なぜなら、審査難易度が低く、創業直後でも法人口座を開設できるからです。

また、店舗型の銀行よりも口座開設スピードが早く、特にGMOあおぞらネット銀行は最短即日で法人口座を開設できるため非常におすすめです。

法人口座の月額料金はいくらですか?

法人口座の月額料金は、先述のとおりです。

インターネットバンキングの利用料は、ネット銀行は無料であり、他の銀行だと2,000~22,000円ほどかかります。

また、月に15回振込をしたとして、振込手数料はネット銀行だと約2,000~3,000円ですが、それ以外の銀行だと約7,000~10,000円ほどかかります。

法人口座開設を断られるケースは?

法人口座開設を断られるのは、主に「書類の不備がある」「会社や事業の実態を確認できない」「代表者の社会的信用が証明できていない」場合などが考えられます。

いずれか欠けていると、法律に基づいて銀行が「マネーロンダリングやテロ資金供与のために、法人口座を利用していないか」を確認できません。

法人口座開設の申請者の中には、悪いことを目的として会社と法人口座を作る人や、法人口座を悪い人に売る目的で作る人もいます。

したがって、銀行がそのような疑念を払拭できるように、法人口座開設の準備をする必要があります。

詳細は、先述の「法人口座の審査を通りやすくするポイント」のとおりです。

法人口座とは?

法人口座とは、会社が会社名義で銀行に開設する口座です。

個人口座とは異なり会社名義でお金を管理するため、創業者の会社財産と個人財産を明確に分けて管理することができます。

また、法人口座であれば社会的信用があるため、得意先が支払をしやすくなります。

(会社同士で取引したハズなのに、支払先口座が個人名義の口座になっていると、得意先は不安になります。)

法人口座におすすめのネットバンクはどこですか?

法人口座におすすめのネットバンクは、GMOあおぞらネット銀行住信SBIネット銀行です。

GMOあおぞらネット銀行は上場企業グループに属しており、住信SBIネット銀行は上場企業です。

そのため、信頼性・安全性が高いので安心して利用することができます。

また、手数料も銀行業界で最も低い水準であるため、おすすめです。

三井住友銀行の法人口座の特徴は?

三井住友銀行の法人口座は、web上で口座開設手続・書類提出が完結できるため、口座開設の手間がそれほどかからない特徴があります。

ただし、バーチャルオフィスの場合は店頭での手続きが必須になるため、注意が必要です。

また、ビジネスマッチング・融資・ビジネスカードなど、SMBCグループの強みを活かしたサービス・提案が充実しています。

一方、振込手数料などが高く、法人口座開設までに約1ヶ月かかるという難点があります。

法人口座開設の審査がゆるいネット銀行はどこですか?

審査がゆるいネット銀行の法人口座は、GMOあおぞらネット銀行と住信SBIネット銀行です。

先述のとおり、これらの銀行は審査がゆるく、法人口座を作りやすい銀行となっています。

なお、審査のゆるさは、以下の視点から判断しています。

  • 審査の短さ=口座開設の早さ
  • 審査難易度
  • 面談の有無
  • 必要書類の数

三井住友銀行の法人口座の維持費はいくらですか?

三井住友銀行の法人口座の維持費は無料です。

ただし、ネットバンキングサービスの機能を追加するごとに、利用に応じた維持費が掛かってきます。

なお、手数料については先述のとおりです。


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