法人口座を作りやすいおすすめのネット銀行8選!審査がゆるい理由も解説

法人口座を作りやすいおすすめネット銀行

会社設立をしたら、まず真っ先に法人口座を銀行で開設する必要があります。

この法人口座ですが、会社設立直後に開設しやすいネット銀行の人気が高まっています。

「ネット銀行」と「それ以外の銀行」の主要な傾向の違いは、以下のとおりです。

(ネット銀行とそれ以外の銀行の特徴比較:早見表)

特徴ネット銀行店頭型(従来型)銀行
手数料安い高い
口座開設手続ラク面倒
審査難易度低い高い
口座開設スピード早い遅い
融資サービス少ない多い
営業担当いないいる

このような特徴から、ネット銀行の使い勝手の良さに注目が集まり、法人口座開設数はますます増えています。

そこで本記事では、ネット銀行の中でも特に事業を進めて行くうえでおすすめの銀行を紹介します。

本記事の結論としては、GMOあおぞらネット銀行住信SBIネット銀行を選ぶのがおすすめです。

GMOあおぞらネット銀行住信SBIネット銀行
書類提出方法web提出郵送
口座開設スピード最短即日2週間程度
店頭手続不要不要
審査難易度最低最低
振込手数料同行:無料
他行:145円 / 件
同行:無料
他行:145円 / 件
ATM手数料月5回無料
110円 / 1回
110円 / 1回
ペイジー対応
社会保険料口座振替可能不可
労働保険料口座振替可能不可
ダイレクト納付による納税可能不可
会計ソフト連携(※)5種5種
借入難易度最低最低
詳細詳しく見る詳しく見る
公式サイト公式HP公式HP

(※)主要な会計ソフト5種を基準
マネーフォワード
弥生会計
freee
勘定奉行
TKC会計

なお、本記事での「ネット銀行」の定義は、「金融庁HP:銀行免許一覧」で業態が「その他」となっている銀行のうち、オンラインサービスが主で法人口座がある銀行を集計しました。

(ただし、「auじぶん銀行」と「大和ネクスト銀行」もネット銀行の法人口座がありますが、開設条件が非常に厳しいため、本記事では取り扱っていません)

また、ネット銀行以外の店頭型・従来型の銀行(メガバンク・地方銀行・信用金庫)は、次の記事で解説しています。

執筆者情報

1988年生まれ
公認会計士税理士

前職では上場会社の経理財務部長として勤務し、現在は経理・財務支援サービス会社を経営しています。
現職・前職では多数の法人口座管理経験があり、経理財務業務と会計業務のフロー構築は得意分野です。


目次

法人口座開設におすすめのネット銀行【厳選2社】

法人口座開設におすすめのネット銀行は、次の2行です。

GMOあおぞらネット銀行住信SBIネット銀行
書類提出方法web提出郵送
口座開設スピード最短即日2週間程度
店頭手続不要不要
審査難易度最低最低
振込手数料同行:無料
他行:145円 / 件
同行:無料
他行:145円 / 件
ATM手数料月5回無料
110円 / 1回
110円 / 1回
ペイジー対応
社会保険料口座振替可能不可
労働保険料口座振替可能不可
ダイレクト納付による納税可能不可
会計ソフト連携(※)5種5種
借入難易度最低最低
詳細詳しく見る詳しく見る
公式サイト公式HP公式HP

(※)主要な会計ソフト5種を基準
マネーフォワード
弥生会計
freee
勘定奉行
TKC会計

上記の2行は、特に会社設立時や創業初期に法人口座開設する際に選んでおけば間違いありません。

私の感想(元上場会社の財務部長)としてもネット銀行の利便性は高いです。

口座開設しやすい・口座開設が早い・手数料が安いと三拍子揃っているため、口座開設して損はないです。

(もちろん、会社の成長に応じて取引銀行を増やしていきますが、まずは初手ネット銀行が安定です。)

なお、私が創業したときはGMOあおぞらネット銀行で法人口座を開設し、申請から3日ほどで開設できました。

法人口座開設におすすめのネット銀行ランキング8選

法人口座開設におすすめのネット銀行は、次のとおりです。

以下、それぞれ解説します。

GMOあおぞらネット銀行

GMOあおぞらネット銀行は、口座開設手続きや書類提出がすべてオンラインで完結するネット銀行です。

口座開設の早さは申請から最短即日であり、申請手順の案内も充実しているためスムーズに口座開設できます。

さらに、スマホの銀行アプリやwebサイトも見やすく操作性が良く、各種手数料は銀行業界でも最安水準を誇ります。

私も様々な銀行の法人口座を使った経験がありますが、ネット銀行は全体的に操作しやすく、ネット銀行の中でも特にGMOあおぞらネット銀行は一番良かったです。

そのため、創業直後はGMOあおぞらネット銀行の法人口座を開設すれば困ることはありません。

また、GMOあおぞらネット銀行はネット銀行で唯一「労働保険料・社会保険料口座振替」や「ダイレクト納付による納税」に対応しており、支払機能もネット銀行の中で一番充実しています。

(参考)

そのほか、「ビジネスローン(借入)」「補助金・助成金申請支援」「ビジネスマッチング」などのGMOグループの強みを活かした創業者支援サービスも豊富で、法人口座を開設して損はないでしょう。

基本情報

口座開設の手続きオンラインで24時間365日対応
必要書類はすべてweb提出
口座開設スピード最短即日
審査難易度:最低
バーチャルオフィスOK
固定電話不要
面談不要
振込手数料同行宛て:無料
他行宛て:145円 / 件
ATM手数料月5回無料
110円 / 1回
ネットバンキング利用料無料
支払手続の容易さペイジー
総合振込
定額自動振込
社保口座振替
労働保険口座振替
会計ソフト連携(主要な会計ソフトとAPI連携可能)
マネーフォワード
弥生会計
freee
勘定奉行
TKC会計
借入難易度:最低
2ヶ月以上の入出金明細で審査
事業計画書・決算書不要
電話ヒアリングのみ
借入まで最短2営業日
担保・保証人が不要

GMOあおぞらネット銀行の口コミ・評判

評価GMOあおぞらネット銀行の口コミ・評判
法人口座の必要な機能は十分に揃っていて、メガバンクなどに見劣りしない。
手数料が他の銀行と比べても圧倒的に安くて使いやすかった。
起業したばかりでも審査に通る可能性が高いので、スタートアップに優しいと思った。
アプリが便利でスマホから支払いができるのは便利でした。
メールでの2段階認証があり、セキュリティ面で安心感があった。
法人口座開設が1週間以内でできたので、直ぐに支払ができた。
カスタマーセンターが混んでいると、問い合わせの返事が遅いときがありました。
どのネット銀行もそうですが、給与振込に対応していないのだけどうにかしてほしい。
WEB上で一括振込を行う際に、振込先の名義が口座番号から自動で反映されないのが不便だった

GMOあおぞらネット銀行の評判・口コミ詳細

住信SBIネット銀行

住信SBIネット銀行は、申請から約2週間で法人口座を開設することができます。

従来の店舗型銀行の法人口座開設に約1ヶ月かかることを考えると、住信SBIネット銀行の方が早い口座開設が可能です。

手数料も全銀行の中でトップクラスの安さを誇り、会社経営に必要な機能は揃っているため、会社設立直後で法人口座を持つのにおすすめできます。

また、住信SBIネット銀行は上場企業でもあるため、取引先の信用も一定以上得ることが可能です。

そのほか、創業融資や助成金・補助金支援サービスを提携先と連携して提供しており、コーポレートカードの発行にも対応している多機能な銀行です。

ただし、社会保険料の口座振替には対応しておらず、2024年10月まで国税などの支払いにペイジーが利用できないという点はデメリットです。

それでもトータルではかなり使い勝手の良い銀行であるため、創業直後は作るべき法人口座の1つです。

基本情報

口座開設の手続きオンラインで24時間365日対応
必要書類の郵送が必要
口座開設スピード2週間程度
審査難易度:最低
バーチャルオフィスOK
固定電話不要
面談不要
振込手数料同行宛て:無料
他行宛て:145円 / 件
ATM手数料110円 / 1回
ネットバンキング利用料無料
支払手続の容易さペイジー(ただし、2024年10月まで国税・社会保険料に対応していない)
総合振込
定額自動振込
会計ソフト連携(主要な会計ソフトとAPI連携可能)
マネーフォワード
弥生会計
freee
勘定奉行
TKC会計
借入難易度:最低
一定期間の入出金明細で審査
事業計画書・決算書不要
最短即日の借入
無担保・無保証

住信SBIネット銀行の口コミ・評判

評価住信SBIネット銀行の口コミ・評判
振込手数料が一律145円で安いのがありがたい。振込手数料をかなり削ることができた。
スマホから簡単に振込手続きができるので、外出時の急な支払いのときにも便利だった。
法人口座開設を全てオンラインで完了できるのは良かった。書類の郵送の手間はかかりますが、それでも他の店頭へ行かなければいけない銀行より全然早いです。
スマート認証NEOというセキュリティで、ログインや支払時の安全面が高いと思った。
バーチャルオフィスでも法人口座開設ができた。
メガバンクだとインターネットバンキングの使用料が毎月ごとに数千円かかるけど、ネット銀行は無料なので助かります。
振込手数料が1ヶ月に何回か無料になってくれれば、もっと良いと感じた。
店頭相談が全くできないのは、何だかんだ不便に感じた。
カスタマーサービスへの問い合わせをしたいときに電話がつながりにくい

楽天銀行

楽天銀行は、口座開設の申請から約2週間で法人口座を持つことが可能なネット銀行です。

ただし、法人口座開設時に固定電話の登録が必須なのがデメリットです。

一方、他のネット銀行と比較して、楽天銀行は中小企業者向けの機能が豊富なのが特徴です。

(参考:中小企業庁「中小企業・小規模企業者の定義」)

例えば、他のネット銀行ではあまり提供されていない給与振込サービスが利用可能であり、楽天銀行はこの点で優れています。

さらに、セキュリティ面でも、IPアドレスを利用したログイン制限やアクセス管理が可能で、セキュリティ対策が充実しています。

そのため、財務担当者に業務を委任する必要がある企業や、従業員が増加した中小企業にも適した銀行です。

基本情報

口座開設の手続き最短5分でWeb申込可能
必要書類は郵送が必要
口座開設スピード約2週間
審査難易度:最低
バーチャルオフィスOK
面談不要
固定電話必須
振込手数料同行宛て:52円 / 件
他行宛て(3万円未満):150円 / 件
他行宛て(3万円以上):229円 / 件
ATM手数料220~275円 / 1回
ネットバンキング利用料無料
支払手続の容易さペイジー(ただし、国税・社会保険料は未対応)
総合振込
給与振込
定額自動振込
会計ソフト連携マネーフォワード
弥生会計
freee
勘定奉行
借入難易度:最低
インターネット申込
決算書が必要
申込時に税金・社会保険料などの滞納がない
他の金融機関からの借入の返済延滞がない
担保・保証が必要

楽天銀行の口コミ・評判

評価楽天銀行の口コミ・評判
IPアドレスを指定して、登録したIPアドレス以外から銀行操作を受け付けなくさせる機能は便利だった。万が一、出張などでPCを紛失してもリスクを軽減できるので安心感があった。
権限変更の手続きなどがオンラインで直ぐに完了するので便利だった。
ネット銀行としては珍しく給与振込に対応しており、給与の払い漏れが起こらずに済んだ。また、摘要欄の表記を1件1件キュウヨと入力せずに済んだ。
暗証番号を間違えてロックがかかってしまった場合、解除までに時間がかかるのが不便だった。営業日を跨ぐことはないけど、15時に先方に着金を間に合わせたいときは焦りました。
ネット銀行あるあるだと思いますが、担当者がいないので何かトラブルがあった際や相談したい場合などは従来型の店舗がある銀行の方が良いと思いました。

PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)

PayPay銀行の口座開設のスピードは最短3日と非常に早いのが特徴です。

また、手数料もネット銀行の中で比較的安いため、創業直後の企業におすすめできる銀行の一つです。

ただし、法人登記がバーチャルオフィスの場合、他のネット銀行に比べて審査が厳しくなる点に注意が必要です。

なぜなら、PayPay銀行では「会社実態の確認資料」として、「主たる事務所の建物賃貸借契約書(バーチャルオフィス不可)」の提出が必要だからです。

なお、バーチャルオフィスで申請する場合には、具体的な業務内容が記載された会社HPがあり、さらに会社設立後から半年以上経過していることが条件となります。

また、借入を行うには会社の業歴が2年以上が条件のため、創業直後に運転資金の借入を検討している会社は、他のネット銀行の口座開設をおすすめします。

基本情報

口座開設の手続きオンライン完結
必要書類の郵送が必要
口座開設スピード最短3日
審査(難易度:低)
面談不要
固定電話任意
バーチャルオフィスは基本NG
振込手数料同行宛て:55円 / 件
他行宛て:160円 / 件
ATM手数料3万円以上の利用:0円 / 1回
3万円未満の利用:165~330円 / 1回
ネットバンキング利用料無料
支払手続の容易さペイジー
総合振込
定額自動振込
会計ソフト連携マネーフォワード
弥生会計
freee
TKC会計
勘定奉行
借入難易度:最低
インターネット申込
原則、書類不要
会社の業歴が2年以上
担保不要
保証必要

PayPay銀行の口コミ・評判

評価PayPay銀行の口コミ・評判
ネットで簡単に開設できてペイジーも利用できるので、創業直後はこれで十分に機能が揃っていると思います。
海外仕向送金・被仕向送金の機能が充実すると嬉しいです。

イオン銀行

イオン銀行は、「店舗型銀行とネット銀行の中間」に位置するハイブリット型の銀行です。

基本はネット銀行ですが、口座開設や融資などの審査を受ける場合は店頭へ行く必要があります。

イオン銀行の法人口座の口座開設は、web申込から3週間程度かかります。

原則対面での面談が必要であり、フリーメールや携帯キャリアのメールでは口座開設手続が行えません。

比較的口座開設はしやすいため、東京・大阪に拠点を構える事業者は利用を検討しても良いでしょう。

支払機能は給与振込や社会保険料の口座振替が可能であり、一通りの機能があるため困ることはありません。

ただし、ネットバンキング利用料が月2,200円かかり、連携できる会計ソフトが少ないため注意が必要です。

基本情報

口座開設の手続き原則対面での手続
事前のweb申請が必要
フリーメールや携帯キャリアメールでは手続不可
口座開設スピード2~3週間
審査(難易度:低)
基本面談あり
固定電話任意
バーチャルオフィス可能
振込手数料同行宛て:無料
他行宛て:220~440円 / 件
ATM手数料0~110円 / 1回
ネットバンキング利用料2,200 / 月
支払手続の容易さペイジー(ただし、税金不可)
総合振込
給与振込
社保口座振替
労働保険口座振替
会計ソフト連携マネーフォワード
freee
弥生会計
借入(難易度:高)
ビジネスローンなどの商品がないため、全て個別の融資判断。
一般的な必要書類は…
借入申込書
事業計画書(返済計画書)
決算書・試算表
※ 事業が農業の場合「アグリローン」の優遇あり

イオン銀行の口コミ・評判

評価イオン銀行の口コミ・評判
評価なし口コミなし

SBJ銀行

SBJ銀行(Shinhan Bank Japan)は、韓国に本社を置く新韓銀行(Shinhan Bank)が展開する日本法人の銀行です。

「法人口座の開設」や「融資の審査」は、最寄りの支店(東京・横浜・名古屋・大阪・神戸・福岡)に行く必要がありますが、それ以外は全てインターネットで取引が完結します。

口座開設は申込から1週間程度で可能であり、ネットバンキング利用料が無料なのが特徴です。

ただし、支払機能は総合振込しか特筆すべきものがなく、連携できる会計ソフトも他行より少ないです。

融資制度が独特で、金利が高く、不動産担保が必要なのがネックですが、借入はしやすい部類に入ります。

普通預金金利が0.1%であり、定期預金の金利も他行より高めなので、余裕資金が出てきた段階で取引を検討するのが良いでしょう。

基本情報

口座開設の手続き口座開設する支店へ申込
店頭手続必須
預入する現金が必要
口座開設スピード1週間程度
審査(難易度:中)
面談必須
バーチャルオフィス可能
固定電話不要
振込手数料同行宛て:無料
他行宛て:330円 / 件
ATM手数料0~110円 / 1回
ネットバンキング利用料無料
支払手続の容易さ総合振込
会計ソフト連携マネーフォワード
freee
弥生会計
借入(難易度:中~高)
不動産活用フリーローン「ナイスカバー」だと…
金利が年3.15%
不動産担保
審査難易度は下がる

SBJ銀行の口コミ・評判

評価SBJ銀行の口コミ・評判
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セブン銀行

セブン銀行は、セブン&アイ・ホールディングスのグループ会社で、2001年に設立された銀行(上場企業)です。

セブン銀行は、法人向けの店舗はなく、「売上金入金サービス」の利用者のみが法人口座(普通預金)の開設が可能です。

法人口座の振込手数料は1件当たり165円と安く、給与振込の機能まであります。

そのため、支払が頻繁に発生する店舗型の事業を営む事業者に向いている銀行といえます。

売上金入金サービス

店舗型サービスを営んでいる事業者向けのサービスで、営業終了後に複数店舗の現金売上を銀行口座へ入金できるサービスです。

各店舗の責任者が入金専用のカードを利用して預入するため、1日ごとの店舗現金売上をオーナーが集金できる利便性があります。

このサービスは、セブンイレブンの店舗内に設置されているセブン銀行ATMを利用して、24時間入金可能という特徴を持っています。

特に、夜間金庫に入金する手間を省き、安全性を高めるために活用されています。
(なお、警備会社の売上金回収サービスだと、相当な事業規模にならないと手数料の採算が取れません)

基本情報

口座開設の手続き非公開
法人口座開設は「売上金入金サービス」の利用者に限定
口座開設スピード非公開
審査非公開
振込手数料同行宛て:55円 / 件
他行宛て:165円 / 件
ATM手数料0~110円 / 1回
ネットバンキング利用料6,600 / 月
支払手続の容易さ給与振込
総合振込
自動送金
会計ソフト連携マネーフォワード
freee
弥生会計
勘定奉行
借入法人向け融資サービスはない

セブン銀行の口コミ・評判

評価セブン銀行の口コミ・評判
評価なし口コミなし

ローソン銀行

ローソン銀行は、「店頭ビジネスをしている」かつ「ATM入金サービスを利用している」人のみが法人口座を開設することが可能です。

ATM入金サービスの仕組みは、先述のセブン銀行の「売上金入金サービス」と同じです。

ローソン銀行の法人口座は、主要な会計ソフトとの連携が不可であり、振込も個別振込しか対応していません。

そのため、店舗の売上金の集金のための利用が主になります。

一方で、ネットバンキング利用料は無料であり、振込手数料も1件あたり143円であるため、コストを抑えることが可能です。

したがって、店舗型のビジネスを展開する法人にとっては、入金目的口座として作るのにおすすめできます。

基本情報

口座開設の手続きATM入金サービスの申込必須
web申込
書類は郵送
面談不要
口座開設スピード2週間程度
審査(難易度:低)
書類審査のみ
バーチャルオフィス不可
固定電話不要
振込手数料同行宛て:55円 / 件
他行宛て:143円 / 件
ATM手数料0~110円 / 1回
ネットバンキング利用料無料
支払手続の容易さ個別振込のみ
会計ソフト連携主要会計ソフトとの連携不可
借入法人向け融資サービスはない

ローソン銀行の口コミ・評判

評価ローソン銀行の口コミ・評判
評価なし口コミなし

法人口座開設するネット銀行の選び方のポイント4選

法人口座開設するネット銀行の選び方のポイントは、次のとおりです。

以下、それぞれ解説します。

口座開設スピード

口座開設スピードは、銀行を選ぶ際の最も重要なポイントです。

なぜなら、会社設立後は早く法人口座を開設できないと、会社経営に影響が出てしまうからです。

もし、法人口座を開設できていない場合、「資本金の入金」「税務署や年金事務所などへの届出」「取引先への支払い・請求・契約」などの業務が止まってしまいます。

さらに、会社の信頼が低下して融資を受けられなくなる可能性があり、資金繰りにも悪影響が出ます。

そのため、口座開設のしやすさは最も重視すべきポイントです。

オンライン手続のしやすさ

日常業務での資金管理や支払などのオンライン手続きのしやすさは法人口座を選ぶポイントの1つです。

なぜなら、webやアプリなどの操作性は業務効率性(作業ストレス)に影響を与えるからです。

特に、ネット銀行は店舗を持たないため、「対面」や「担当者へ気軽に電話」などのコミュニケーション手段がありません。

そのため、オンラインの手続きのしやすさは法人口座を開設するポイントの1つです。

この点、私の経験では、ネット銀行は店舗型の銀行よりオンライン手続のしやすさに優れています。

経験上、少なくとも地銀やメガバンクよりは、全然オンライン手続の操作がしやすかったです。

特に、先述の厳選2社はネット銀行の中でも最大手であり、かつ、優れたUIデザインなのでハズレを引くことはありません。

支払手続のしやすさ

支払手続のしやすさは、日々の業務を効率的に進めるために欠かせません。

特におすすめしたいのがペイジーです。

税金や社会保険の支払において、手続きを非常にスムーズに済ませることができるため、ペイジーに対応しているネット銀行を選ぶことが必須といえます。

また、税理士に税務業務などを依頼する際にも、ペイジーがあると納付業務がラクになります。

そのほかの給与振込や社会保険口座振替などの機能は、会社が成長して取引件数や従業員数が増えてきた段階で、支払目的別(給与支払・納税・買掛金支払など)の法人口座を開設するのが良いでしょう。

ビジネスローンの使いやすさ

法人口座は「開設のしやすさ」「手数料」は当然大事ですが、ビジネスローンの使いやすさからネット銀行を選ぶ方法もあります。

創業直後から運転資金が必要な業種である場合、ビジネスローンが使いやすいかで資金調達の難易度が変わります。

借入による資金調達といえば「信用保証付融資」「日本政策金融公庫」「プロパー融資」などの言葉をよく耳にします。

しかし、これらは一般的に審査手続が煩雑であったり、審査が難しかったりします。

この点、審査難易度が緩やかで使いやすい「ビジネスローン」がある銀行で法人口座を開設すると、資金調達の選択肢を増やすことが可能です。

会社経営において預金残高は最も重要であり、たとえ会社が赤字でも預金があれば倒産を避けられたり、融資を受けられる可能性も残ります。

しかし、預金残高がゼロだとこれらが困難となり、事業の継続が難しくなります。

そのため、資本金(創業時の現金)はなるべく使わず、設備投資資金・運転資金は可能な限り外部から資金調達するのがおすすめです。

したがって、ビジネスローンの使いやすさでネット銀行を選ぶのも良いでしょう。

ネット銀行の法人口座開設の審査はゆるいが、審査落ちすることもある

ネット銀行の法人口座開設の審査はゆるいですが、審査落ちすることもあります。

なぜなら、会社代表者の信用KSCCICJICC)がなかったり、過去の経歴と会社事業の関連性がないと、「本当に法人口座を会社の事業に使うのか(反社じゃないか)」を疑われるからです。

銀行は厳しい法律で「マネーロンダリング」や「テロ資金供与」などを防止するため、会社や代表者のことを審査します。

(参考:全国銀行協会「マネーロンダリング、テロ資金供与対策」)

そのため、「提出書類の記載誤り」「本人確認が十分にできない」「事業計画・事業目的が不明確」の場合、ネット銀行でも審査落ちする可能性があります。

なお、法人口座の審査通過率を上げる方法は、次の記事内で解説しています。

【参考】ネット銀行の審査がゆるい理由

そもそもネット銀行の審査がゆるいのは、店舗型の銀行(メガバンク・地銀・信用金庫)と比較して固定費が掛からないビジネスモデルだからです。

銀行としては、法人口座を開設したのに利用されないと、管理コストだけがかかってしまいます。

そのため、より多くの固定費がかかる銀行ほど、法人口座開設に「事業が順調に進みそうか」「預金をしてくれそうか」「借入してくれそうか」など、銀行サービスを頻繁に利用してくれるかを重視します。

これにより、特に創業直後では会社の信頼や実績がないため、店舗型銀行の審査が厳しくなります。

一方、ネット銀行は法人口座が使われない(休眠)状態になったとしても、店舗型の銀行よりコストがかからないため、多くの法人顧客に口座を持ってもらうため審査基準がゆるくなる傾向にあります。

法人口座を作りやすいネット銀行!おすすめ4行から厳選して2行を紹介

GMOあおぞら、住信SBI、楽天、PayPayの法人口座開設比較

おすすめのネット銀行4選は上記のとおりですが、特に法人口座を作りやすいのはGMOあおぞらネット銀行住信SBIネット銀行の2行です。

GMOあおぞらネット銀行は、書類提出がweb上で可能であり、口座開設が最短即日です。

また、住信SBIネット銀行は書類の郵送は必要ですが、基本的な手続きはwebで完結可能です。

上記2行は面談による審査もなく、バーチャルオフィスや固定電話なしでも開設可能であるため、法人口座を作りやすいネット銀行としました。

一方、楽天銀行は固定電話番号が必要なこと、PayPay銀行はバーチャルオフィスが基本NGであるため、次点となりました。

ネット銀行で法人口座を開設するメリット

ネット銀行で法人口座を開設するメリットは、次のとおりです。

以下、それぞれ解説します。

法人口座開設のスピードが早い

ネット銀行都市銀行地方銀行信用金庫ゆうちょ
即日~2週間2週間~1ヶ月半2~3週間1~2週間1ヶ月

(平均的な口座開設にかかる期間)

ネット銀行は、法人口座の開設が早いというメリットがあります。

法人口座が早く開設できれば、それだけ早く得意先から入金をもらえたり、事業スピードを早めることが可能だからです。

法人口座が会社に無いと取引先の信用を得られず、取引が開始できません。
(支払先が個人名義の口座だと、得意先は不安に感じます)

したがって、会社設立後には真っ先に法人口座を作る必要があり、ネット銀行だと早い口座開設が可能となります。

ネット銀行の店舗へ行く必要がない

ネット銀行だと店舗や営業所がない銀行が多いため、そもそも口座開設やビジネスローンなどの審査で店舗へ行く手間がなくなります。

そのため、事業拠点に縛られることがなく法人口座開設が可能となります。

店舗型の銀行だと、店舗から遠い場合でも審査などで足を運ぶ必要が出てきます。

一方、ネット銀行だとそのようなことがありません。

また、銀行の営業時間に関係なく24時間365日オンラインで手続きが可能であるため、会社設立後の諸々の準備や日常業務がスムーズに処理できます。

これにより、経営者や従業員は営業時間中、他の重要業務や営業に集中することができます。

以上のように経営の柔軟性が高まるため、この点、ネット銀行のメリットといえます。

会社設立時に法人口座開設がしやすい

ネット銀行は、会社設立時に法人口座が開設しやすいメリットがあります。

先述のとおり、店舗型(従来型)の銀行は審査が難しく、ネット銀行は審査がゆるい傾向があります。

もし、店舗型の法人口座の開設を申請していて、審査落ちした場合は法人口座が無い状態になり、目も当てられません。

法人口座がないと、事実上、取引先との取引が開始できず、金融機関などから融資も受けられないため、会社経営が成り立たなくなります。

そのため、「確実に法人口座を保有する」という点で、会社設立時に法人口座を開設しやすいネット銀行の存在は無視できず、どこか1つはネット銀行の口座開設を申請をすべきです。

手数料が安い

ネット銀行は次のとおり、とにかく手数料が安いです。

手数料の項目金額
インターネットバンキング利用料145円~230円
振込手数料無料

ネット銀行以外だと、振込手数料は300~700円、インターネットバンキング利用料は1ヶ月で3,000~8,000円程度はかかります。

仮に1ヶ月20回振込をした場合、ネット銀行とそれ以外の銀行では2万円程度(年間だと数十万円)の差が出てきます。

これは、回数が増えるにつれて差額が大きくなり、少額が積み重なってそれなりの金額に達します。

そのため、1回あたりの手数料を減らすだけで、コスト削減による利益を創出することが可能です。

ネット銀行で法人口座を開設するデメリット

ネット銀行で法人口座を開設するデメリットは、次のとおりです。

以下、それぞれ開設します。

対面での審査がない

ネット銀行は、法人口座開設や借入など審査の際に対面での面談ができないのがデメリットです。

なぜなら、面談で「経営者の人柄」や「会社の説明」などアピールの機会も失われてしまい、どうしても画一的な審査になる傾向があるからです。

そのため、地銀や信金などでは「地域のつながり」や「経営者の人柄」で審査を通せる可能性があるところ、ネット銀行ではその可能性がなくなってしまいます。

ただし、元々の審査基準がゆるいので、創業時には大して影響はありません。

その代わり、大きな金額の銀行取引で審査が必要になった場合、ネット銀行は不利になる面があります。

経営や資金繰りの相談がしにくい

ネット銀行では営業担当者が付かないため、事業や資金繰りの相談がしにくいというデメリットがあります。

なぜなら、ネット銀行は店舗や営業人員を抱えない(固定費が少ない)からこそ、システム投資による利便性最安手数料を追求しているからです。

そのため、営業担当に電話で相談したり、店舗訪問や来社してもらって相談をするといった手段が取れません。

したがって、銀行に積極的な相談・質問をしたい場合、ネット銀行のみでは心もとない面があります。

基本的に営業の訪問等がない

ネット銀行では、基本的に営業の訪問等がありません。

従来の店舗型の銀行だと、決算前後や融資等の提案で、営業担当者が会社に来社をしてくれることがあります。
預金残高が沢山あったり、銀行との取引が沢山あるほど、頻繁に来てくれるようになります。)

また、銀行も年度決算で融資先のチェック・格付け(債権評価)があるので、概ね1年に1回は様子を見るため来社します。

(そのほか、銀行の営業担当者の予算達成のために、9月・3月は融資を提案されることが多いので、訪問があります。)

一方、ネット銀行はビジネスローンはありますが、プロパー融資などのサービスは基本的に提供していません。

そのため、銀行からの提案などもないので、銀行からの提案が欲しい場合、ネット銀行のほかに店頭型の銀行の法人口座も開設することをおすすめします。

「ネット銀行だと取引先の信頼を得られない」は本当か?

ネット銀行は有名な大手企業グル―プが運営していたり、ネット銀行として上場企業になっていたりして、日本国内でもかなり一般化してきました。

そのため、ネット銀行だろうが店頭型の銀行だろうが、取引先からの信用も大して変わりません。

むしろ、ネット銀行の信用というよりは、経営者や事業・サービス自体の信頼性が非常に重視されます。

私は監査法人時代や上場企業の財務部長時代のときに「取引先審査」の業務や監査をしましたが、「取引先の法人口座の銀行次第で稟議を通さない」という例は今まで見たことがありません。

また、ネット銀行は「士業(医師・弁護士・会計士など)」で開業している人にも人気です。

仮にネット銀行を使っている人の信頼が無いとしたら、士業のほとんどの人が信用がないことになります。
(もちろん、そんなことはありません)

したがって、ネット銀行の一般的に言われている「取引先からの信用を得られない」というデメリットはあまり考えなくてよいと個人的に思います。

ただし、地域によっては気にする取引先がいる可能性もあるため、万全を期すならネット銀行以外にも法人口座を持っておくのが良いでしょう。

ネット銀行の法人口座手数料一覧【比較表】

スクロールできます
GMOあおぞら住信SBI楽天PayPayイオンSBJセブンローソン
口座維持費用無料無料無料無料2,200円 / 月無料6,600円 / 月無料
振込手数料(同行宛て)無料無料52円55円無料無料55円55円
振込手数料(他行宛て)145円145円150~229円160円220~240円330円165円143円
組戻手数料880円880円880円660円660円660円660円660円
ATM手数料110円
(月5回無料
110円220~275円0~330円0~110円0~110円0~110円0~110円

※手数料は1回あたりの金額
※振込手数料は、3万円未満と3万円以上で手数料が変わる銀行もある。
※ATM手数料は、自行ATMか他行ATMかなどで手数料が変わる銀行もある。
※組戻とは、誤って振込手続きをしてしまった場合に、返金してもらう処理のこと(ただし、振込先で着金済の場合、相手の承諾が必要)

法人口座開設におすすめのネット銀行によくある疑問・回答

法人口座開設におすすめのネット銀行によくある疑問・回答をまとめました。


法人口座をネット銀行で開設するデメリットは?

法人口座をネット銀行で開設するデメリットは、次のとおりです。

これは、ネット銀行が店舗や営業担当者を持たないために生じます。

そのため、これらのデメリットを回避したい場合、ネット銀行以外にも法人口座を持つ必要があります。

一方、ネット銀行は店舗や営業担当者を持たないため、手数料が安いなどのメリットがあります。

法人口座開設が早い銀行はどこですか?

法人口座開設が早い銀行は、GMOあおぞらネット銀行です。

最短即日で法人口座開設を完了することが可能です。

私の調査した限り、全銀行の中で最も法人口座開設が早いです。

私がGMOあおぞらネット銀行の法人口座を開設したときは、申請から3日で使い始めることができました。

ビジネスでおすすめのネットバンクは?

ビジネスでおすすめのネットバンクは、以下の2行です。

GMOあおぞらネット銀行は「上場企業グループの傘下」、住信SBIネット銀行は「上場企業」なので、安全面・信頼性・使いやすさの3点で優れています。

また、法人口座開設も早く、最安手数料であるため、おすすめできます。

SBIネット銀行の法人口座の維持費はいくらですか?

SBIネット銀行の法人口座の維持費は無料です。

開設手数料・口座維持手数料・ネットバンキング利用料など、一切費用はかかりません。

そのため、固定費を抑えて法人口座を利用することが可能です。

メガバンクの法人口座のおすすめはどこですか?

メガバンクの法人口座のおすすめは、みずほ銀行です。

なぜなら、口座開設がメガバンクの中でも1~2週間と早く、創業直後の企業支援に積極的であるからです。

そのため、メガバンクの法人口座はみずほ銀行がおすすめできます。

各メガバンクの特徴は、次の記事でも紹介しています。

三井住友銀行の法人口座の特徴は?

三井住友銀行の法人口座は、書類提出も含めてweb上のみで手続きが可能です。

なお、法人口座開設の面談は電話で実施されます。

ただし、バーチャルオフィスの場合は、例外的に店頭での手続きが必要になります。

また、法人口座の開設は申請から1ヶ月程度かかってしまうため、余裕を持った法人口座の開設申請が必要です。

法人口座開設を断られる理由は何ですか?

法人口座開設を断られる理由は先述のとおり、次のような理由が考えられます。

  • 提出書類の記載誤り
  • 本人確認が十分にできない
  • 事業計画・事業目的が不明確

特に創業直後は会社実績がないため、銀行の審査も「会社代表者の経歴・信頼性」「事業計画」に依拠します。

したがって、これらを説明する書類を作成することが審査通過率を上げるコツになります。

gmoあおぞらネット銀行の法人口座で審査落ちする原因は?

gmoあおぞらネット銀行の法人口座で審査落ちする原因は、以下のようなものが考えられます。

  • 書類不備
  • 会社の事業・目的が不明瞭
  • 資本金の額(事業資金)が少なすぎる

ネット銀行の審査は基本的にはゆるいですが、先述のように審査落ちすることもあります。

このような場合、事業計画書を改善することで審査通過率を上げることが可能です。


【比較表】法人口座開設におすすめのネット銀行(全8行)

スクロールできます
GMOあおぞらネット銀行住信SBIネット銀行楽天銀行PayPay銀行イオン銀行SBJ銀行セブン銀行ローソン銀行
書類提出方法web提出郵送郵送郵送店頭店頭非公開郵送
口座開設スピード最短即日2週間程度約2週間最短3日3週間1週間非公開2週間程度
店頭手続不要不要不要不要必要必要非公開不要
審査難易度最低最低最低非公開
振込手数料
(同行宛て)
無料無料無料55円無料無料55円55円
振込手数料
(他行宛て)
145円145円150~229円160円150~229円330円165円143円
ATM手数料月5回無料
110円
110円220~275円0~330円0~110円0~110円0~110円0~110円
口座維持費用無料無料無料無料2,200円 / 月無料6,600円 / 月無料
ペイジー対応
社会保険料口座振替可能不可不可不可可能不可不可不可
労働保険口座振替可能不可不可不可可能不可不可不可
ダイレクト納付による納税可能不可不可不可不可不可不可不可
会計ソフト連携(※)5種5種5種5種3種3種4種連携不可
借入難易度最低最低最低最低中~高サービスなしサービスなし
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